投稿者: 橋田
投稿日時: 25/02/24 09:44:18
土屋様
専門的見地からお教え頂き誠にありがとうございました
NFBによるDFの改善は良く知られていて、これは、元のDFの値をD0 、真数でβのNFBをかけた後のDFをDn とした場合、
Dn=(D0+1)・β−1 です
例えば、6dBのNFBをかけた場合、元のDFが2だったなら、
(2+1)×2−1で、DFは、5と劇的に改善されます
銅損については、少し考えてみました(間違っている可能性が高いです)
具体的に計算すると例えば、真空管内部抵抗が5kΩ、負荷インピーダンスが8Ω、出力トランスのインピーダンス比が、8kΩ:8Ωの時
銅損を考慮しないと、DFは、1.6
しかし、出力トランスの1次側直流抵抗を200Ω、二次側直流抵抗を 0.5オームとした場合、巻き数比は32で、スピーカー側から見たアンプの内部抵抗は、二次側直流抵抗+一次側直流抵抗÷32+真空管内部抵抗÷1000となり、結果的に、0.5+6.3+5=11.8 となり、DFは 0.68程度と悪化します この悪化は元のDFが低いほど影響は大きいことになります
鉄損については、ちょっとわからないというか、OPTの定格からエネルギーロスとして出る分を内部抵抗に積み増すのでしょうが、なお考えてみたいと思います とにかくそれを考慮するとさらに内部抵抗は高くなる、つまりDFが悪化する方向での考慮となりそうです
DFについては、実際の負荷であるSPのインピーダンス周波数特性に依存することは夙に知られていて(『だから』低DFアンプはドンシャリになると等の説明)、ですが、むしろアンプの内部抵抗の方も、周波数依存性が高いことは、考える前のイメージとはかなり違っていて、したがって、抵抗を繋いだだけの疑似低DFアンプで、低音のダンピングが効かない音をもって、真空管アンプの本質を語ることもできないし、更に言えば、アンプの周波数特性なるものにこだわる理由にも乏しい(「〇〇Hzから〇〇Hzまでフラットです」みたいな)ように感じました
作例で周波数特性を載せるのであれば、1W固定での出力レスポンスではなく、内部抵抗特性を、更に言えば、再現性は低下するものの、実際のスピーカーからのレスポンスを示した方が、まだマシという気が致しますが、いかがでしょうか?