質問回答コーナー
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更に日本語コードの入らない投稿に関しては受ないようにしました。一部海外在住の方で日本語が使えない環境の方にはご迷惑をおかけしますが、ご了承ください。
おはようございます。
密着ではなくギャップ幅の倍以上離した位置に磁石を付けないと定格電流を維持できないかもしれません、又この用途に適した着磁方向の物が入手できるかという問題があるかもしれません、実際に始めてみると色々ありそうですね。
ギャップに蓋する感じで磁石を密着させ、ギャップ幅1mmm磁路長100mmと仮定すれば磁石磁束の90%以上は鉄心側を通過する事になるのでそれなりのバイアスを得られる様な気がします。
棒状コアはその両端から先が空気なので磁界が通りにくい為インダクタンス値が小さくなりますので電源チョークには向きません。磁界の通り易さを透磁率と言いますケイ素鋼板は1k以上ですが空気はほぼ1.0です、1mの鉄心と1mmのギャップでは1mの鉄心の方が磁気抵抗が低いという事です。
昔の記憶なので間違ってるかもしれませんし実験で確認した分けでもありませんご理解下さい。
ありがとうございます
ギャップをそのままにその部分に覆うように磁石を当てるという感じでしょうか?
自分が考えているのは、閉じた鉄心系ではなく、解放された鉄心つまり、たんなる鉄の棒状のもの(薄板を重ねた)にコイル(枠巻き)をはめ込んで、その棒状の鉄心の上下に磁石を設置するという誠に原始的な方法なのですが、いかがでしょうか?
磁石バイアスは、スイッチング電源におけるトランスでの採用例があるようでした。やはりご指摘の通り高周波だと適用は容易なのかもしれません。
>SVR,PSRR
リップル耐性みたいなことでしょうか? それを素子ではなく回路で実現する、と。具体的にはどうしたらよろしいのか、ヒントでも頂ければ。
PPはその一つ(打消しでもありますが)かとは存じますが。
フェライトやネオジウム磁石の比透磁率はケイ素鋼板に比して大変小さく従って厚い磁石をシリースに入れると実行比透磁率が下がりL値が小さくなってしまいますので今のギャップを維持したまま或は半分位に狭くしてギャップ部に外から磁石を貼り付ければある程度のバイアス磁界は得られそうな気はします。高周波用だとコア材が比透磁率の小さいフェライトなのでその様な問題は軽減されるかもしれませんね。
私の知る限り有極チョークは聞いた事ありません。
アンプ回路側の対処はOPアンプで言うSVR、PSRR的な性能を上げるのが良いのではないかと思います。電源にはリップル以外に自信の信号や外来ノイズ等もあるので打ち消しは中々難しい面がありませんでしょうかね
やったことないので当てにならない話で恐縮ですが。
:SVR、PSRR
土屋様
いつも御指導頂き、ありがとうございます。
自分が見た文献で、低周波用のトランスの場合、コアギャップに磁石を挟むような形での模式図でしたが、そのギャップが0.5ミリとかは存じませんでした。0.5ミリですと、実際に磁石の適用は困難ですね。
もしかしたら、ギャップとは別に、更にコアに埋め込むとかなのかもしれません。
もっと簡便にはコアの外側に磁石を強引に貼りつける、という方法なので、強力な磁石を入手次第ご報告できればと考えております。ただ、磁束を中途半端にコントロールすると、特性的にさらに悪化する可能性もあり得るわけで、なかなか難しいところかと考えている段階です。つまりかなり大型かつ適度な磁力で打消しを図らないといけないということです。
整流用チョークについては、極性があるチョークは磁石内蔵型らしいのですが、実物を御存じでしょうか? チョークの場合には、磁化をむしろ促進する方向で磁石を用いることになるような気がしてきました。
そのあたりも、御教示頂ければと思います。
>リップルがあってもハムの出ない回路
打消しとかでしょうか? 確かにそちらの方が王道な気が致します。
割り込みで申し分けありません。
文章にはフェライトと書いてあるので高周波用途と思いますが原理的には50hzでも成り立つと思います。アンプチョークのリップルはDCに比してかなり小さいのでギャップを0.5mm以下まで狭くし永久磁石を挟めばサイズが少し小さくなるかもしれませんね。実際は薄型の磁石はないので同じ効果を持つ別の実装方法を考えないといけないと思いますし他にも色々課題がありそうですね。個人的にはリップルがあってもハムのでない回路を作る方が容易と思います。
シングルトランス用はもっと課題が多そうな気がします。
思いつきで書いてるので間違ってるかもしれません。
ROEHRE様
いや、御指摘の通りであって、要するに磁化を強化する方向での
永久磁石の利用でした
であれば、ラダー型でも磁力を強化する方向で使うのであればと思いますが、そのためにはわざわざ回路の上下で通す必要はなく、単に
直列ないし並列で使えば良いだけのことでした。すみませんでした、理解が足りず。
ROEHRE様
御指導頂き有難うございます。
以下はwikiの引用です。
「EI形では、ソフト・フェライトだけでEとIの2分割になったコアから構成される「無極チョークコイル」と、Eの内芯部がやや短く、このEとIの間隙にハード・フェライトによる永久磁石が挿入された「有極チョークコイル」がある。有極のものは予め磁束がコア内に一定方向で存在しており、入力電流が脈流であれば新たに加えられるものと合成された磁束が中和点を経由して飽和点まで、無極のものの2倍ほどの変化が許容できるため、仮に同一能力であれば体積が半分程度で済む。」
これは、いわゆる交流電源フィルター用のチョークではないお話しということでよろしいでしょうか?
橋田様
トランスは一次→二次へと伝送するのが目的ですから、交流分で変化する磁気をつくれば良いわけで、なるべくなら、直流分をカットして直流磁化しない方が磁気飽和せずに済みます。
ところが、チョークは直流で磁化させることで、磁気慣性というのでしょうか、原理上、90度の遅れを生じさせて交流抵抗を得るのが目的です。なので、原理上、磁気をキャンセルすると、効果がなくなるかと思われます。
直列にも並列にも使えるチョークがありますが、逆接続しないように指定されているかと思います。
VT様
ありがとうございます。
複巻チョークについてラダー型のフィルターとして、磁化をキャンセルする回路は可能でしょうか?あまり見たことがないように思うのですが。
かなり前に、SEなのにPP用トランスを使いその半分を直流磁化キャンセル回路として無駄に電流を流すという発想を公にしました。また実際にそれに相当する回路も試みられておりました。自分の発想とは無関係なものが殆どですが。NFB巻き線を使ったのもそれと軌を一にします。
ですがあまりに無駄が多いだろうということで一般化しなかったと思います。で、今度は、SDGs的に永久磁石でということです。これが日本語の文献ではヒットしないのです。
橋田様
ゼネラルトランスのPMC-1013HWのようにWがつくチョークコイルは複巻きになっています。
ちなみにNFB巻き線を使って直流電流を流して直流磁化をキャンセルするという記事を見た記憶があります。
ご参考まで。
重ねての投稿となります、お許しを(多分もうこれでしばらくはネタ切れですので)
トランスの直流磁化に対して、だったら磁石つかえば?と思ったのです。強力な磁石が手軽に入手できるわけだし。
で、ど素人が考えつくような、その程度のことは当然に先人はすでにやってたわけでした。昔のテレビセットではむしろ普通だったとの記述も。
実際にどうやるかというと、EIコアをぶった切って間に挟むみたいのが多いようです。トランスカバーをこじ開けて外して、むき出しのコアに切り込みを金ノコでギコギコ切って空いた隙間に磁石をセットする…、手が真っ赤になって途中で挫折する未来が容易に脳裏に浮かびます。
コアの外側に設置するというのもあるにはあるようですが、そもそもEIコアやトロイダルコアは、漏洩磁束をなるべく少なくするようにできているはずなので、効果が薄い気がします。
自分はむしろ、バーアンテナみたいな棒状のコアの両端に磁石を設置するようなのがいいのでは?と思うのですが、つまり磁束をダダ洩れにして、それを磁石で強制的に抑えつける、という作戦なのですが。トランスのコアだけを無事に取り出せれば、なんとかなりそうですけど、トランスをばらそうとして失敗した過去が…。
ちょろっとネットで調べた限りオーディオセットでの例を見つけられないでいます。外側設置でもそれなりの効果はある訳なので。スイッチング電源での実験例はみましたが。
あと、トランスではなくチョークの直流磁化も問題で、ダブル巻きチョークってなんで売ってないんですかね? 二重にメリットあるような気がするのですが…。ダブルチョークが現実的でなければ、これも磁石での効果はありそうです。
なお、磁化矯正(強制的な矯正ですね)に使用する磁石はどのぐらいでダメになるのかも見極めが必要かもです。そのあたっりはあまり文献には書いてない。
色々と書き込んでいて、自分でやって報告せよとの御意見はごもっともなのですが、現下PCオシロを使えるよう準備中です。すみません…。
VT様
引き続きありがとうございます。漸くBTLの挙動が分かった気が致します。
Kamegoro様
やんわりと私の間違った理解をご訂正くださり、またかみ砕いたご説明を頂き、ありがとうございます。
BTLでも電源電圧の制約を超えないこと、理解いたしました。
またバイアス電圧との関係についても御指摘頂き感謝申し上げます。
BTLが出てきた所で、真空管モノアンプ2台でBTLも(やや語義矛盾ですが)アリかもしれませんね。ハムノイズとかは消えるかもしれませんが、過渡特性とかは気になるところです、あと金属シャーシなら2台をくっ付けない配慮も。
半角ハンドルネームが先頭に来るとエラーを起こすこと、余計な打ち直しのお手間をおかけしてしまい申し訳ありません。
VT様
DアンプのSP出力がBTLの場合が多いと言う情報をありがとうございます。たとえば6V単電源仕様のDアンプでフル出力の時は、SP+端子は0〜+6Vで、SP-端子は逆に+6〜0Vというコンプリ動作をしているイメージですね。勉強になりました。
橋田様
もしそういう仕様のDアンプであれば、シングルエンド出力では12Vは出力できず、0V〜+6Vの正の範囲しか出力されないはずですので、一度入力GNDに対するSP出力端子をオシロなどでご確認されることをお勧めします。
さらに、それで出力振幅自体が足りるとしても、直結する真空管のDCバイアスは、Dアンプの電源電圧に相当する分、通常よりカソードバイアスを高めに設定する必要がありそうですね。
橋田様
説明不足で申し訳ありません。
出力段が単電源のD級アンプの場合、信号が正の部分はSPの+端子に正電圧のパルス信号が出ていて-端子は(0V)、負の部分はSPの+端子は(0V)で、-端子に正電圧のパルス信号が出ているということでBTL出力としては正しい出力をしているというモノが良くあります。
(0V)という書き方をしたのは、GNDと導通していることで積極的に0Vになっている時間とGNDにも電源にも接続されない無接続状態という消極的な0Vの期間があるためです。
ということで、このようなD級アンプの場合、SP+端子とGNDの間には信号の正側しか出力されないためにBTL出力として使う必要があります。
ということで、D級アンプを使う場合はいろいろと確認が必要となると思われます。
kamegoro様(どうも前回同様に欧文半角を冒頭にもってくると禁止ワードのようですので、失礼をお許しください)
過分のお言葉に恐縮です。
インピーダンスマッチングと周波数特性との関係についてはさらに検討いたします。
引き続きご指導の程お願い申し上げます。
VT様
毎度のことながらありがとうございます。
BTLについて以前も御指導頂きました。
自分の11Vppという数値は、単純に、2W@8Ωを正弦波で計算しただけのことでした。で、自分がテストに供しているモジュールも12V程度までは許容するものです。
ですが、VT様の御趣旨は電源電圧からの制約かと存じますので、もし6V程度なら確かにそれを超えるのはBTLでないと難しい。ですので、今後所要の入力信号を得る場合には、それに対応する電源電圧を考える(もちろんそれに耐えるモジュールを使用する)ことと致します。
また、BTL接続は考えてはいませんでした。但しICやモジュール内部でBTL接続している場合、共通アースとなってはならないこと心致します。
さらにDアンプのみならず、半導体アンプで不平衡出力であれば、やはりそれをLRのチャンネルで不平衡の直結で受けるのは問題がありそうな気がして参りました。モノラルアンプに仕上げたところで、不平衡接続である限りは共通アースからは逃れられないので一緒ですね。出力でSPのマイナス端子がLR共通で、かつそれが入力のアースとも共通のようなモノだったらOKということでしょうか?
ドライブアンプがOPT出力かつ無不帰還であれば、出力は平衡的で、共通アースの問題はないと思いますが、その場合OPT背中合わせに回帰するのか(インピーダンスマッチングは保証される)、それとも、OPT逆接続なしにドライブ「役」のアンプのOPT二次側、すなわちパワー管のグリッド抵抗として8Ω程度の低抵抗を繋いで、エネルギーを熱として捨てるのがいいのか、そのあたりも検討するべきなのかもしれません。後者の場合には、パラドキシカルですが、結局ドライブ役のアンプよりも出力が低いパワードライブアンプもあり得るわけです。
例により不十分な理解を愧じますが、引き続きご指導頂ければ幸いです。
橋田様
D級アンプを直結して駆動する場合、どのような出力なのかを確認されたほうがよいかと思います。
8オーム2W程度のD級アンプですと、+6Vの単電源で動作するICがよくあります。
で、このようなスピーカー出力は+と-の2端子がありますが、いずれも0Vと+6Vの間で変化していて、BTL出力にすることで11Vppの出力を得ています。
ということで、D級アンプICのGNDと+出力の間では0Vから+6Vの信号しか得られず、しかもDCオフセット電圧があると思われます。
一方、-端子を真空管アンプ側のGNDに接続するなら真空管アンプ側のLR間はGNDどうしを絶縁しないとショート事故が生じることになるかと思います。
この辺りはOPアンプなどを用いるのとは異なる点になるかと思われます。
で、このようなことへの配慮が不要という意味ではトランスを挟んで絶縁してしまうというのはメリットがあるかと思います。
ご参考まで。
橋田様のオーディオ回路に対するあくなき好奇心に少しでもお役に立てているのであれば幸いです。今後のさらなる考察と実験検証に期待して応援しております。
まず、逆OPTによるイントラの適正な負荷抵抗は、その1次インピーダンス表記の抵抗値が妥当と言いましたが、それよりすこし高めに設定して高域(10KHz〜50KHzあたり)のピーク特性をお好みにコントロールすればなお面白いと思います。
半導体回路と真空管の直結回路の共通アースに関する考え方の前提の1つめは、オペアンプや真空管のような電圧制御型の増幅素子は、その入力基準電位に対してゲインを生じるという原理です。
ですから、例えばオペアンプの場合はそのマイナス入力端子が、オペアンプの出力端子と、入力信号のGNDとの分圧点として与えられていると思います。Dアンプでも同様に入力信号の基準GNDがあるはずです。
その入力信号のGNDと、次段の真空管のグリッド電位の基準GND(カソード電位からのオフセット電位)、NFBを使う場合は出力トランスのスピーカー端子のGND側の3つが、一点に接続されている(共通にする)状態が望ましいはずです。よく一点アースといって一筆書きに接続され、入力コネクタのGND付近でシャーシに接続されたアース母線を見かけますが、それはその電線を電源電流が流れていない前提で信号基準電位を共通にするという理窟であります。(複数の電源のGNDを共通にするのとは趣旨が違います。)
さらに、2つめは電源投入時の過渡状態を考慮します。半導体の電源(スイッチング電源を含む)は立ち上がりが早く遅くとも1秒以内に静定しますが、一方、真空管が動作状態に達してプレート電流を生じるためにはヒーターが灼熱するまでの時間を要するため、傍熱管で10秒オーダー、直熱管でも1秒オーダーの時間を要します。ですから、前述のGND基準の共通接続が適切であれば、真空管が動作する前にGND基準の各制御電位が確定しますので真空管にとっては準備が整っている訳で、過渡状態もさほど気にする必要はない様に思います。
音色的に味付けの少ない半導体アンプで、様々なパワー真空管を駆動してスピーカーを鳴らす、
そしてその真空管固有の音質を楽しんでみたい、という試みではないかと推察しました。
なかなか興味深いですね。
ありがとうございます。
御指摘の通りです。自分の前提が間違っていました。
真空管単体の入力インピーダンスは無限大に近く、したがってトランス結合に際して、トランス表示のインピーダンスにほぼ合致するようにグリッド抵抗を設定するべきこと、従って、例えば、8Ω:5kのトランス(逆接続)であれば、グリッド抵抗を5kとして、ドライブ側アンプの出力インピーダンス8Ωに合致させるようにいたします。
なお、Dアンプ等との直結の場合には、ドライブに必要な電圧を得られるのかどうかで、確かに2W@8Ωであれば、確かにP-Pで11Vであり、中出力管には足りません。
ただ、それよりも動作電源電圧が高いアンプも利用は容易なので、そのあたりを考えてドライブ電圧を高く設定するか、逆に試験的に低いドライブで済む小出力管でまず試行してみるか、そのあたりを考えてみます。
DCの独立性ですが、アースの取り回しとかよくわからないところがあります。オペアンプをお使いになって直結されたとの事、その場合のアースは共通アースで問題ないのでしょうか?
なお独立性に関して、真空管用の電源に簡易的にスイッチング高圧電源を使う場合には、それのアイソレーションの内容と耐圧等が問題になりそうです。
それから、Dアンプにもいろいろあり、高周波垂れ流しタイプについては、その対策も必要であること、御示唆いただいた通りかと。
総じて、「何のためにやってるのか」感が強いかとは存じますが、ひところ(今も?)、真空管プリアンプを音源とメインアンプの間に挟むのが流行っていたのですが、それでも「真空管のアンプの音がする」という評価が大勢であった気がします。
このパワードライブは、それとは逆(?)に、最終的には市販のオーディオセットとしてのメインアンプを、真空管アンプのプリアンプとして使うことを目指す、というものなのです。
半導体アンプ側が、送り出しに際して特に低インピーダンスで受けることを要求していないなら、そもそも高インピーダンスである真空管の入力に直結しても(DC的に問題がないなら)アンプとして成立するだろう、ということなのですが。
色々と基本的な点につき広範に御指導頂きましたこと、深く感謝申し上げます。
大変興味深く読ませて頂きました。以下は一般的なことを述べますのでもし間違っていたらすみません。
真空管の第1グリッドは、負のバイアスの領域(カソードより電位が低い状態)かつ高周波でないオーディオ帯域では、入力インピーダンスは無限大と見なせると思います。(実際6V6では10pF程度の容量はあります。)
但し、動作時に僅かに漏れ電流が生じますので、DCバイアス電圧を固定するために第1グリッドには負電源(またはGND)との間にグリッド抵抗を設ける必要があります。
一方、第1グリッドを正のバイアス領域まで駆動する場合は、流入電流が生じますので非線形な状態となり複雑な動作となります。ご存じの通りカソードフォロアー直結ドライブはそのような影響を抑える駆動方式です。
一方、出力インピーダンスが数Ω以下の半導体アンプの負荷として影響を受けるほどの電流ではありませんのでそれも無視出来ると思います。
逆OPT式のインプットトランスに負荷抵抗を付けない(または数100KΩのグリッド抵抗だけの)ときは、2次側を開放で使用しているに等しく、1次側の入力インピーダンスは8Ωよりかなり高くなっていると想像されます。例えば3KΩ側には3KΩぐらいのダンプ抵抗を付けるほうが周波数応答的にも、入力アンプの適正負荷のためにも好ましいのではと思います。
私はオペアンプ直結でパワー管を駆動したことはあります。けれどもDアンプは扱ったことがありませんのであくまで想像の話で恐縮ですが、直結駆動では、しっかりとDCが浮かないように対策をした後で問題があるとすれば、
@Dアンプ出力部のパルスを除去するためのLPFカットオフ周波数が適切に機能するために低めの負荷抵抗(グリッド抵抗)を付けることが必要かも知れないことと、
ADアンプの最大出力電圧がパワー管を駆動するに足りているか否かでしょう。8Ω2Wのアンプであれば11Vpp程度の出力電圧が望めますが、6V6三結をフルスイングするには37Vppぐらいは必要だと思います。
内容的には全く別の話題ですが連投になりますことをお許しください また内容は極めて初歩的で当方の勘違いや無知に満ちております しかも出来上がるアンプは、hifiとは程遠いきわめてクオリティの低いものであることも予めお断りしておきます
今から約5年ほど前、2020年4月頃に、このBBSにて、OPT背中合わせによる出力管ドライブの可能性について質問させていただいたことがありました
その際に、色々な方々から御指導を頂き、また親切にも追試により測定までして頂き、誠にありがたく思っております
その後もこのBBSへの言及はないものの、明らかにそれらを参考としたと思われるものを含めて、背中合わせ作例等もネット上には散見されるので、一定の反響はあったかとは思いますが、自ら申し上げるのもなんですが、所詮キワモノ、おあそび的要素は強く、超高価なイントラが入手できるならそれに越したことはない、程度の存在だったかと思います
最近その発展形(?)として、小出力アンプの出力にOPTの逆接続をして、次段出力管のドライブとするという構想を、約1年前に別のBBSにて投稿したところ、尊敬するある方から特に御興味をお示し頂けたのみならず、ありがたくもお励ましすら頂き、お陰様で予備実験などを経て漸く実験機の音出しに成功することができました そこでむしろ前回の経緯もあることから、ここに御報告旁、広く皆様に御指導頂きたく敢えて書き込んだ次第です
今回の実験機の構成は、
2W程度のDアンプ→OPT逆接続(8:5k)→6V6(T)→OPT→SPということで、いわゆるドライバー管はありません
KT88、EL34等の中出力管でもドライブは充分できます(正確にはできる「はず」ですが、特に問題があるとは考えていません)
ただし、6V6ではゲインが過大に過ぎるのです 実験機は単に「壊れてもあまり惜しくはない」エミ減気味の6V6が転がっていたにすぎません
universal-power-drive としたのは、初段の駆動アンプは特に限定はなく、通常のSPを鳴らせるアンプならその種類を選ばないということに由来します
2W程度のDアンプなら、極めて低廉な価格で入手可能なので、上記の回路は、その部品調達コストも低く、また、実際に回路を組むに必要な投入労力についても最小限故(おそらくベテランの方なら半時間もかからず)追試は可能かと存じます
このUPDの設計(というほどのものでもない)で肝心なところは、@インピーダンスマッチングと、Aゲインの調整で、さらにはそれが、B前段の外部アンプ(ドライブアンプ)の動作にどういう影響を与えるのか、の考慮となります
まあBは@と密接不可分ですから、実質的に同じことなのかもしれませんが
このパワードライブという発想自体は、古くからその実例は存在し、特に目新しいものとは言えません
例えば有名な佐久間アンプがそれであって、実際にインピーダンスマッチングはある程度は保証されており、それとゲインの確保がうまくいっている例かと思います
845ドライブによる845パワーアンプのように、ドライバー管と出力管が同一の真空管の場合には、さらに歪みの打消し等も期待できたのかもしれません
ただ自分の今回のは、ドライブアンプについては、とにかく音が出るアンプなら、何でもいいので、そのアンプが次段のパワー管段の入力インピーダンスを考慮した時に、トランスを介して、そのアンプの健全な動作条件の範囲にあるかどうか、が問題となるということになります つまり、前段アンプの出力インピーダンスが、パワー段の入力インピーダンスと、トランスを介して整合するかどうかなのだということです。その条件は上記の@とBであって、絶対的に必要な条件です
ここからが自分が考えた計算です
パワー段の前段から見た入力インピーダンスは、グリッド抵抗と真空管内部抵抗とパワー段のOPTの一次インピーダンスの並列であり、グリッド抵抗500k、内部抵抗を1.4kΩ、OPT1次を5kΩとした場合、グリッド抵抗の分はあまりに大きいので無視できる(実際に計算しても無視できる値になる)
残り二つの合成インピーダンスは、
1.4k・5k/(1.4k^2+5k^2)^-2≒1.35k となります
今、OPT逆接続で、例えば、8Ω:3kのOPTであれば、
初段の出力インピーダンスとしては、3.6Ωの負荷を与えていることになり、それが初段のアンプの正常動作の範囲内であるのかどうか、という問題になり、Dアンプの場合には多くの場合その程度の負荷でも許容範囲であるということになろうかと考えました
この場合、すでにご指摘いただいた所ではあるのですが、上記Aの要件で、ゲインが上がりすぎる(約26dB)ので、むしろマッチングトランスのような600Ω:8Ωのトランスを使えば、19dB程度になって、昇圧の無駄は避けられるかもしれませんし、インピーダンスは、逆にドライブアンプには18Ω程度の負荷になって、一般論的には高負荷の方がアンプには「優しい」ので望ましいことになりそうです
今、考えているのは、さらに、このドライブアンプを直結したらどうなるか、です つまりOPTの逆接続すら外すということです
DC的には、別電源とすれば、特に問題はないように思いますが、AC的に、例えばドライブアンプにDアンプを使ったとして、次段の入力インピーダンスの1.3k程度を負荷させても、壊れないのか、壊れないとしても動作条件として健全な範囲と言えるのか、の問題なのです
初段ドライブ段なら、そもそもDC的に大丈夫なのかがまず問題となり、仮に問題がないならAC的には動作曲線で解析は可能(自分の能力的に、ですが)、半導体回路となるとお手上げで、発振可能性を含めよくわかりません
そのあたりについても、御指導頂ければ幸いです
長々と失礼致しました
土屋様
優しく御指導頂き、ありがとうございます
インピーダンスの計算で、インピーダンス比は、巻き数比の二乗ですが、
1次側純抵抗分は単に電圧に比例するので巻き数比だろう、と考えたところが間違っておりました
1000で割るなら、1次200Ωでも、2次換算で0.2Ωで、大したことはないですね
鉄損分については、結構大きいのかもしれませんが、実際のデータを含めてなお考えてみます
かなりの部分が熱として放出されておりますので、エネルギーロスを等価抵抗分として換算する等を考えておりますが、たぶん、そんな単純な話でもないような…
ただ、土屋様の御示唆によれば、むしろSP側の制動力を考えた方がよさそうで、あまりアンプ単体でDFを論じても意味がないのかもしれません
不肖、自分の発想も、まさに一般的に言われているアンプ単体のしかも特殊な条件下でのDF(らしきもの)「だけ」を論じることの意味を問うものだったので、その点については方向としては間違ってはいなかったかと
所で、自分のがあまりにプアなシステムだからなのか、コンサートホールでの拍手が拍手として聞こえないのは、やはり低音再生に問題があるのでしょうか?制動とかがモロに関係しそうな直感が致します
橋田さん
インピーダンスは巻き数の二乗に比例するので(一次側直流抵抗÷32)→(一次側直流抵抗÷1000)だと思います。
SPを含む系全体のダンプインピーダンスは(アンプ内部抵抗+SPインピーダンス)なのでアンプ側が8Ωより十分低い値であれば総合特性には殆ど音に影響しません、個人的にはアンプ側が2Ω以下であれば聞き分けるのは難しくなると思います。
系のダンプインピーダンスが小さいとSPの過当応答は短時間で収束しダンピングの効いたクリアーな音になるのですが、過渡応答はSP自体の制動力にも大きく影響を受けます。一般的にPA用SPは感度が重視され結果的に強い制動力を持つので過渡応答収束時間は短いのですが強い制動力の故に低域が出にくくなっています。Hifi用途のSPパラメータはこの兼ね合いの良さそうな所に設定されてると思います。
私は専門家ではありません間違った内容が含まれている可能性がありますご注意くださいませ。
土屋様
専門的見地からお教え頂き誠にありがとうございました
NFBによるDFの改善は良く知られていて、これは、元のDFの値をD0 、真数でβのNFBをかけた後のDFをDn とした場合、
Dn=(D0+1)・β−1 です
例えば、6dBのNFBをかけた場合、元のDFが2だったなら、
(2+1)×2−1で、DFは、5と劇的に改善されます
銅損については、少し考えてみました(間違っている可能性が高いです)
具体的に計算すると例えば、真空管内部抵抗が5kΩ、負荷インピーダンスが8Ω、出力トランスのインピーダンス比が、8kΩ:8Ωの時
銅損を考慮しないと、DFは、1.6
しかし、出力トランスの1次側直流抵抗を200Ω、二次側直流抵抗を 0.5オームとした場合、巻き数比は32で、スピーカー側から見たアンプの内部抵抗は、二次側直流抵抗+一次側直流抵抗÷32+真空管内部抵抗÷1000となり、結果的に、0.5+6.3+5=11.8 となり、DFは 0.68程度と悪化します この悪化は元のDFが低いほど影響は大きいことになります
鉄損については、ちょっとわからないというか、OPTの定格からエネルギーロスとして出る分を内部抵抗に積み増すのでしょうが、なお考えてみたいと思います とにかくそれを考慮するとさらに内部抵抗は高くなる、つまりDFが悪化する方向での考慮となりそうです
DFについては、実際の負荷であるSPのインピーダンス周波数特性に依存することは夙に知られていて(『だから』低DFアンプはドンシャリになると等の説明)、ですが、むしろアンプの内部抵抗の方も、周波数依存性が高いことは、考える前のイメージとはかなり違っていて、したがって、抵抗を繋いだだけの疑似低DFアンプで、低音のダンピングが効かない音をもって、真空管アンプの本質を語ることもできないし、更に言えば、アンプの周波数特性なるものにこだわる理由にも乏しい(「〇〇Hzから〇〇Hzまでフラットです」みたいな)ように感じました
作例で周波数特性を載せるのであれば、1W固定での出力レスポンスではなく、内部抵抗特性を、更に言えば、再現性は低下するものの、実際のスピーカーからのレスポンスを示した方が、まだマシという気が致しますが、いかがでしょうか?
「出力トランスの1次インピーダンス/真空管内部抵抗」
ご推察の通りこれは理想トランスを無帰還で使った時のアンプのDFという事でしょうかね。
理想から外れる部分としてオーディオ帯域では、巻き線抵抗(銅損と言います)、巻き線インダクタンスと漏れインダクタンス、鉄損(渦電流損+ヒステリシス損)、浮遊容量、銅線の表皮効果、等があります又真空管の内部抵抗は動作点により複雑に変化しますし負帰還(FN)量と回路の周波数特製からも大きく影響を受けます、昔の知識なので間違ってるかもしれませんが。
蛇足ですが長距離電力送電線は表皮効果の影響を少なくするため数本の電線をパラレルにし丸く数十cm離した状態の物を一本として使います。
もしかしたら、色々捨象した上で計算も省略すると、DFってのは、結局、
「出力トランスの1次インピーダンス/真空管内部抵抗」なんじゃないか、ただし、銅損は捨象する、と考えました
負荷側も8Ω抵抗負荷としてです
で、実際にそれでいいらしいってのを知りました
ですが、銅損捨象していいのかと逆に思い始めました
つまり、誘導性インピーダンスだけの世界ではなく、
出力トランスの1次側と2次側のそれぞれの直流抵抗分を考慮して、
その比を求めることになろうかと
誘導性インピーダンス自体は周波数依存性がありますが、比になれば、
それは両辺で消去できるので、結果的にDFの理論値は周波数依存性はないのでしたが、抵抗分を考えると、俄然周波数は捨象できなくなります
両辺をfで割れないので
なので、やはり理論値でも、つまり負荷の側のインピーダンスを
8Ω固定にしたとしても、アンプ側の内部抵抗は周波数依存性がありそうです
一般的には、DFの周波数依存性は、もっぱら負荷抵抗側の、すなわちスピーカーのインピーダンス特性によると考えられてきた気がしますが、実はアンプ側がトランス負荷である限り、その周波数特性、つまり誘導性リアクタンスを考えないといけないように思いますがどうなんでしょうか?
追記です
偶然にも、ある方がYoutubeで、DFの実験回路を公開していました
すごく短い時間だし、ソースも限られているし、なにより2次的な評価でしかないですが、やはり、DF80程度とDF1の違いは聴取できました
バフバフ言ってるわけです
じゃあバフバフ言わない方について問題がないのかまでは、よくわからなかったですが…
そのあたりは自分で追試する必要があろうかと思いました
土屋様
当方の実に拙い疑問に対して、いつも温かく見守り御指導頂き感謝申し上げております
>大抵の楽器はその構造が理由で鳴り始めの大きな音の時に対し鳴り終わりの小さな音の時はキーが若干下がるのが普通
そうなんですね!だとするとダンプしないと音が濁ることになりますね
確かに、御指摘いただいて思い出すと、低くなる気が致します
そのあたりは、理論的な説明もあるのでしょうけど、直感的にある周波数での共鳴が終わる、つまり振動数がゼロになるその過程で振動数が低下していく、という感じなのでしょうか
ただコーン紙の振動をダンプできたとして、その先の空気の流れまではダンプできないようにも思いますがいかがでしょうか?
公園の池でボートを漕いでいて、漕ぐのを急にやめたとき、オールを流れに任せずに、力づくで止めると、水面が乱れます
それと同じで、空気の振動はコーン紙の振動に連動しているわけですが、コーン紙を急に止めると、空気の流れに乱れが生じる…、あたりはどうなりますでしょうか?それが第一に浮かんだ疑問です
第二に、可聴音領域は個人差、年齢差があることは良く知られておりますが、認知可能な音程も、超高音部、超低音部になるほど、限界があるということのようです
2001年宇宙の旅みたいのは特別として、通常の音楽の最低音としては、例えばBWV582の通奏低音の最低音で、C0(32ft)約30Hz程度ですが、この音程をきちんと聞き分けられるかはかなり微妙で、トーンクロマ現象から、耳では「聞こえていない」のに、頭で1オクターブ下を「聴いている」可能性はあります
実際に、演奏中のスペクトラムを取ってみると、自分のプアなスピーカーシステム(30センチウーファー)では、このC0の発音時でも、倍音の60Hz付近がエネルギーが一番大きく、しかし音程としては確かにC0として聞こえているわけです
で、何を申し上げたいのかというと、御指摘の終音時の音程の低下とダンプしきれなかった原音との濁りが、感知されうるか?特に超低音域で、とということです(高音域では、前にも書いたように、余振動は極短時間で止まると考えられるからです)
もっとも1octの違いを錯覚する人間の耳は、しかし数ピッチの違いの濁りは聞き分けることができる可能性もあるところです
以上の二点を確かめるには、うんとDFを悪化させた実験アンプで実際に聞いてみるのが一番かとは思いますが、DFを悪化させる手っ取り早い方法は、負荷に抵抗を足すだけなわけですが、その結果、動作点が変わるので、そっちの歪みを聴くことになるのかもしれず、実際の方法は悩ましいところです
そもそも内部抵抗の低い半導体アンプなら、実験には向いているのでしょうか?
また実験自体は理論的には成立するとしても、駄耳の自分には聞き分けられる自信はありませんが
橋田さん:
いつも面白い課題を出されるのでとても楽しみです、間違ってるかもしれませんが以下参考までに。
DFが1だと基本6db▽ですがfoやフルレンジの高域はインピダンスが高いので中域ほどにはレベルは下がりません、その結果低域と高域が目立つ音になります無帰還真空管アンプではよくある事です、SPメーカーの考えた音を聞きたいならDF4位はほしいです、もっとも古い真空管時代のSPなら低ダンピングアンプを想定して作ってあると思いますが。
大抵の楽器はその構造が理由で鳴り始めの大きな音の時に対し鳴り終わりの小さな音の時はキーが若干下がるのが普通だと思います(多分)従って制動力の弱いSPのfo付近の音は異なるキーの音が混じり合い少し濁った音になるのではないかと思います確かではありませんが。
電流注入法の基本は橋田様のお考えの通りなのですが、お書きになっているように信号注入アンプの出力インピーダンスが十分低い必要があります。
そこで被測定アンプの出力と信号注入アンプの出力の間にR1、信号注入アンプとGNDの間にR2を接続し、信号注入アンプの出力インピーダンスをR3とすると、R1+(R2//R3)が被測定アンプの規定負荷インピーダンスとなるようにし、信号注入アンプの出力電圧e1とR1の両端電圧e2を測定し、R1・e1/e2を求めて出力インピーダンスとするという方法になります。
R3が0ΩならR2を無限大(外す)としてR1を規定負荷インピーダンスことになりますので、橋田様のお考え通りの測定法になります。
なおこの測定の際、被測定アンプの入力はショートします。
被測定アンプの出力端にアンプの最大出力超える信号を加えない限り壊れることはないはずですが、必要な測定精度が得られる程度のレベルに抑えておいたほうがよいでしょう。
ありがとうございます。
(アルファベットでのお名前を書くと、禁止文言というエラーが出るようなので失礼をお許しください)
電流注入法なるものは、自分が考えた「正しい」DF測定法とは違うものででしょうか?
また、アンプ出力に交流を入れるのは、真空管アンプでも長時間やるとプレート損失とか超えるかもしれないとか、あと半導体のDCアンプだと、破壊の危険はないんでしょうか?
橋田様の疑問の@については、アンプの「ダンピングファクター」の定義が「スピーカーの公称インピーダンスとアンプの出力インピーダンスの比」だから、公称値8ΩのSPに対する値を得るためには8Ωの抵抗が用いられるそうです。
ということで、そもそもスピーカーの真のインピーダンスは無視されているパラメーターだそうです。
Aの方はその通りで、そもそもOn-OFF法は少なくとも「アンプの利得が一定である」という条件を満たしていないと正確な測定はできないので、負荷の影響で動作点が影響を受ける真空管アンプではOn-OFF法では正確な値は測れないけれど、近似値というか、あくまでそのような測定法で測定された指標として使われているようです。
ちなみにOn-OFF法では低DFでないとまともに測定できないということもあり、より正確な値を測定したいなら、(電流)注入法という方法があるようです。
ご参考まで。
ありがとうございます。概ね間違ったことを考えたわけではなさそうで、ホッとしています。
ただ、意外なのは、on-off(定格負荷と∞との比較法)の方が、近接負荷での測定よりも高めに出るということでした。
自分は、なんとなく、on-off法の測定が、実際よりも低めに出ているように思っていたので。その理屈からすると、例えばさらに8Ωに近接した負荷との比較からの測定では、DFも低くなりそうです。
ところで、DFが音に影響を与えるとすれば、ご指摘の通り、スピーカー逆起電力を制御できないことによるダンプ不足(まさにDFという名前そのものに関係)の問題と、
もう一つは、音声出力の負荷配分、つまり、例えば、DFが1の場合には、スピーカーへの出力電力は、本来の出力の2分の1でしかないことになる…みたいな話ですが、さすがにDF1程度のアンプはあまりないだろうと思われ、仮に1だったとして、高々6dBの低下ですから、大したことはない、逆にこの点に関する限りは、DF20位の真空管アンプと、DF1000を超えるPAアンプとで、エネルギー効率の点でさほど違いがあるわけではない、という気がします。しかし巷間には、DFの違いは、車でいえば馬力の問題だ、みたいな扇動的な話もあったりして、ホントだろうか?とも思うわけです。
ちなみに、あるメーカのアンプで、ダンプのために逆起電力を検知してその逆電流を流すとかいうものがありました。つまり内部インピーダンスをマイナスにする、というものかと思いますが、実際の発音では、ボコボコした不自然な音で、あまり感心しなかった記憶があります。
問題は、楽曲の音声信号は、パルス的なものがあったとして、パルス1波長で終わるわけではなく、何波長かの重なりであって、そうすると、スピーカーからの逆起電力の制御ができないとして、原音の波長数にたかだか数波長を加えたところでそんなに音に違いがあるのか?ということなのですが。
もう少し具体的に考えてみると、例えば、10k㎐の音の一つの波長は、2x10^-4秒で、これに対して、楽曲で短い、例えば、64分音符で、♩=60 のテンポの場合、その長さは、16分の1秒ですから、上記10kHzの音楽信号は、その場合、312.5波数あるわけで、それに制動が効いたかどうかのレベルで影響するのかどうかという話になる訳です。
もっとも、音程が低くなればなるほど、どんどんこの波数は減ってくるので、100Hzだと、3波ちょっと、確かにそれが1波や2波加わると、聴感上も違いが分かるのかもしれません。ただ、逆にこういった低音の楽器そのものが、ダンプが効いているのか自体が疑問で、振動楽器は無理だろうと思います。共鳴楽器でも、空気の共鳴がダンプが効いているはずはなかろうとも思うのですが、どうなんでしょうね?
はじめまして
私もアンプに適正負荷を付けてそこに交流電流を注入して測定する方法が理論的に正しいと思います。
インピーダンスが既知で周波数によって変化しない交流電流源を用意するのが面倒ではありますが。
ON/OFF法というのは、アンプ出力を負荷が8Ω時とオープン時の電圧比から計算するので、負荷であるスピーカーのインピーダンスが8Ωより極端に高くなる方向(∞Ω)の非現実的な仮想状態で測ることになります。
DF=1/{V(∞)/V(8)-1}
また、ご指摘の通り特に真空管アンプの出力がオープンの時は動作点がずれてしまいますね。
一方、DFが音質に影響する現実的なケースは、一般に出力インピーダンスが高いアンプでインピーダンスの低いスピーカーを駆動して(DFが低い状態で)スピーカの制動が効きにくい時だと考えられます。
ですから、ON/OFF法とは逆に負荷が8Ωより小さくなる、すなわち負荷が重くなる方向(例えば4Ω負荷)で測る方が現実的なのかと思います。
DF={2*V(4)-V(8)}/{V(8)-V(4)}
私の経験では、ON/OFF法は8Ω/4Ω法で測った時より1.2〜1.5倍ぐらいDFが高めに出ます。どちらの方法でも制動力の傾向はわかりますので、何法で測ったのかが明記されていれば実害はないと思います。
自分が考えた、「正しい」DFの測定法は以下のようです
つまり、SP出力側から、8Ωの固定抵抗繋いだうえで、交流電源から交流を入力し、その電圧電流値からアンプのインピーダンスを計算する、というものです
この際、交流電源の内部インピーダンスは限りなくゼロに近いものとし、かつそのインピーダンスを上記の計算に置いて考慮できるように特定できているものとします
この交流電源の周波数毎に、アンプのインピーダンスも測定されうるということになります
ダンピングファクター(以下DF)の測定は一般的に
on-off法、その中でも、8Ω等のSP等価固定抵抗を
繋いだ時の電圧と、負荷無限大の時の電圧の差から
求めるのが通例と思います
ですが、この測定法は正しい値を示すのだろうか?という
初歩的な質問です
すなわち、
@周波数特性を無視している
SPのインピーダンスは周波数特性を持っていて、特にDFが問題とされる低域では、公称値8ΩのSPであっても低域のインピーダンスは大きくそれからそれています それを考慮しなくてよいのか?
A真空管の動作条件が大きく変わってしまう
つまり、微小な負荷抵抗の変化から内部抵抗を測定するならともかく、オープンにするのは、動作点が違うはずで、「その」アンプのDFを測定したことにはならないのではないか?
その他にも色々と疑問はありますが、さしあたりはその点についてご教示いただければ幸いです
安藤です。ご連絡が遅くなり失礼いたしました。橋田様、battut様のコメントと、ネットから探し出した6BQ5と6R-P15のピン配置の確認により、大方の理解が出来ました。ありがとうございます。また分からないところがありましたら、ご指導下さるようお願いいたします。
追記
ヤフオクでluxkit A2003に使うC1、C2の部分のみを
売っておられる方がいて1KHz のコンデンサの値を
質問すると回答が得られました。
そしてそれを元に WEB上のフィルター回路の計算に
なんとか当てはめてみることができました。
luxkitの回路の等価回路の様なものを作成して、
基本型に当てはめてみたのです
あとはLPFとHPFのクロス位置がそれぞれ各周波数で
合うようにCの数値を割り出していこうと思います。
ありがとうございました。
ありがとうございます
一般的なフィルターだとその計算で通用するかもですが
このキットのフィルター回路に一般的な計算で通用するのかなと
思うところでございます。
時定数の公式はどこにでも転がってるし、大した計算ではないと思いますが、今は、ネット上で数値を入れると計算してくれる便利なサイトがあります。
そこで、カットオフ周波数から、定数を求めればよいかと。