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Super Triode Connection Ver.1type |
真空管アンプ独特の温もりのある音でパソコンのスピーカーを鳴らしてみたら楽しいと思いませんか。
パソコンが起動するまでに真空管のヒーターは暖まり、柔らかな音で迎えてくれます。パソコンに限らずヘッドフォンステレオやラジカセ、CDプレーヤーをつなぐことができます。
16cm以上の能率の高いスピーカーでは更に良い音が楽しめます。
[上面の写真] ケースにタカチUC20-5-14D(W200×H50×D140)を使用しましたが板厚が2mmあるので加工には少し苦労します. |
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[正面左の写真] フロントパネルの文字はOHPフィルムにインクジェットプリンタで印刷して重ね合わせたものです. |
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[背面の写真] 電源トランスと入力ピンジャックから出力端子をできるだけ離すため、出力のアース端子を外側に配置しました。 |
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[出力トランスのクローズアップ写真] 1次側の端子には感電防止のためプラスチック板で作ったカバーを取りつけました. |
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[内部の写真] ブロックコンデンサーは基板取り付けタイプのためユニバーサル基板に取り付けましたが,トランジスターはラグ板に空中配線してあります. |
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[アンプ部分のクローズアップ写真] 5W2kΩセメント抵抗はボリュームの下に隠れて見えませんが,ケースに押しつけ放熱してあります. |
アンプ回路(片チャンネル分)
電源回路(両チャンネル分)
通常はプレート側に入るB電源のリップルを低減する平滑回路を本機ではカソード側に入れてあります.カソード抵抗(5W 2kΩ)とカソードから+Bへつながるコンデンサー(400V 250μF)がその平滑回路です.これによって出力管(6BM8 5極部)のプレート−カソード間とスクリーングリッド−カソード間にはリップルノイズの少ない電圧が供給されます.
カソード抵抗による電圧降下(70V)は出力管のコントロールグリッドのバイアス電圧と初段トランジスター回路の動作電圧として利用しています.
平滑回路を各チャンネルごとに配していることで,B電源を介したクロストークが抑えられチャンネルセパレーションが向上するというメリットもあります.
また電源トランス(タンゴ N-12)のAC220Vをシリコンダイオードでコンデンサーインプット方式によって整流した直後の電圧は300V近くもあり6BM8シングル出力回路のB電源電圧としては高すぎますが,カソード抵抗に電圧を食わせることで200V程度の適当な電圧に下げることができました.本機のカソード抵抗は平滑回路の一部であるためカソード抵抗の両端にリップル電圧が発生しますが,これは回路の動作に支障しません.
なぜなら,カソード抵抗のリップル電圧は出力管のカソードとアースの間に加えられますが,アースから出力管のコントロールグリッドに至るまでの経路には初段トランジスター(2SA1775A)が入っていて,初段トランジスターは電流帰還抵抗(1/4W 1kΩ)の作用でコレクターインピーダンスが極めて高い状態となっているために,コレクター−エミッター間電圧がカソード抵抗のリップル電圧で変化してもコレクター電流は何の変化もしないので,出力管のコントロールグリッド−カソード間電圧はカソード抵抗のリップル電圧に影響されることは無いのです.定電流ダイオードによる固定バイアス方式を採用しているため,自己バイアス方式にあるような出力の変化で起こるバイアス電圧のふらつきは有りません.
電源電圧の変動はカソード抵抗に発生して,出力管の動作点の電流が変動します.カソード抵抗は2kΩですから,B電圧が1V変動しても動作点の電流の変動は0.5mAです.カソード抵抗を大きくするほど動作点の電流の変動は減りますから,カソード抵抗を定電流回路に置き換えると理想的です.
ここをクリックすると理想的回路へジャンプします.
6BM8 PDFデータ
電圧増幅用の3極部と電力増幅用の5極部が1つのチューブに入った複合管で、1本で超3極管接続ができるため便利です。
5極部の最大プレート損失が7Wですから大きな出力は望めませんが、コンパクトなアンプには好適です。粗悪品に当たらないためには、プッシュプルアンプを組む予定がなくても、ペア組品を求めた方が特性チェックされているので安心できます。
シングル用の出力トランスでは最も小型なタイプです。
捲線のタップの位置でインピーダンスを選択できるので、様々な真空管に適合できます。
凡例に捕らわれず自分自身で音を聴いて、好みのタップ位置を見つけてください。本機は1次側5kΩ、2次側4Ωの端子を使用して、8Ωのスピーカーを接続した場合の1次側インピーダンスが10kΩとなるようにしています。
8Ω端子よりも4Ω端子の方が捲線の直流抵抗が低いので、ダンピングファクターが増して低音の締まりがよくなります。
もっとコアボリュームのある大型の出力トランスならば、さぞかし音が良くなるだろうと思い試して見ましたが、意外にも期待外れの結果で、こもったように躍動感のない無表情な音になりました。
6BM8とU-608の組み合わせは、思わず顔がほころんでしまう嬉しい音がします。
タンゴのカタログに載っている電源トランスの中で、B電源用の電圧が本機に適当な220Vを取れることから選択しました。
磁気シールドがないので取りつけ方向など、基本をおろそかにしないことが肝心です。
ブロック型の電解コンデンサーで耐圧は最低300V必要です。容量は100μFでもかまいませんが200μF以上を推奨します。
本機ではメーカー放出品で安売りされていた形状の小さい基板取り付けタイプを使用しています。基板取り付けタイプは端子で本体を基板に固定できるように、本来の端子の他にダミー端子が付いている製品があります。
ダミー端子は内部で電極とは接続されていませんが、単なる空き端子ではなく電解液に浸っているために電圧が生じるので、何も接続しないでください。言うまでもないかもしれませんが電解コンデンサーには極性があり、逆接続では大電流が流れます。そのため発熱して電解液が分解しガスが発生し、最悪は破裂します。破裂しないまでも外見的には頭部が膨らんだり、防爆弁から電解液が染み出すことがあり、特性的には容量が減少する等の劣化が起こります。従って、配線する時には極性を十分に確認し、最初に通電する時に、極性と同じ向きの電圧が掛かるかを、先ず確認することが必要です。
耐圧は10V以上あれば良く、容量は0.1μFから1μFの範囲内としてください。
本機では ERO1860(100V)ポリカーボネートフィルムコンデンサー を使用しています。
定格電力は5W以上で抵抗値は2kΩに限ります。発熱するのでセメント抵抗またはメタルクラッド抵抗をケースに接するように取りつけて放熱してください。無誘導巻きを使用する必要はありません。
定格電力は1/4Wでも充分です。本機では部品箱に眠っていた酸化金属皮膜抵抗を利用しましたが炭素皮膜抵抗でかまいません。
この抵抗値でパワースイッチのLED(発光ダイオード)の明るさを調整できます。LEDが赤色の場合は2kΩ程度でも十分な明るさが得られます。
定格電力は1/4W以上、抵抗値は5.6kΩに限ります。本機は炭素皮膜抵抗を用いましたが、金属皮膜抵抗でもかまいません。
定格電力は1/4W以上、抵抗値は100kΩから1MΩの範囲内にしてください。本機は炭素皮膜抵抗を用いましたが、金属皮膜抵抗の方がローノイズです。
定格電力は1/4W以上、抵抗値は1kΩに限ります。本機は炭素皮膜抵抗を用いましたが、金属皮膜抵抗でもかまいません。
半固定(トリマー)抵抗器です。本機で使用しているような信頼性の高いポット型を推奨します。抵抗値は2kΩがなければ5kΩでもかまいません。
音量調整ボリュームですからA型を使用します。抵抗値は100kΩがなければ50kΩでもかまいません。ここもやはり信頼性の高いものでないと回した時にガリガリとノイズを発生することがあります。このことは高価なオーディオ用だからといって安心できません。本機はコスモス RV24YN20Sを使用しています。
コスモス RV24YN20Sの場合は抵抗体を覆っている金属カバーが電気的に絶縁されているために、金属カバーをアースに接続する配線をしないと折角の金属カバーがシールドの役割を果たしません。
取りつけネジと金属カバーが電気的につながっているタイプではその配線は必要ありません。音量調整の必要がなければ1/4W 100kΩの固定抵抗を入力(In put)とアースの間に接続してください。
比較的ポピュラーなローノイズトランジスターです。hFE(直流電流増幅率)の大きさでEとFのランクがありますが、本機ではEランクを使用しました。
ランクを示すEの文字が品物の右側に印刷されているため、それをエミッタの表示と勘違いしかねませんが、リード線を下にして印刷のある平らな方を表面にして見たとき、エミッタのリード線は左側で、真ん中はコレクタ、右側がベースです。
定電流ダイオード(CRD)で、電流値は1mAを中心に0.88mAから1.32mAまでが規格の範囲となっています。耐電圧は100Vです。
定電圧ダイオード(ツェナーダイオード)は逆方向で使用しますが、定電流ダイオードは順方向で使用します。極性を逆向きに接続すると大電流が流れて壊れるので、配線するときにはマーク(黒帯)の方向を良く確認してください。
真空管アンプのB電源整流に適したファーストリカバリダイオードです。
他のダイオードでも逆電圧1000V以上、順電流0.5A以上であれば代替え可能です。
逆向きに接続するとB電源にマイナス電圧が発生して電解コンデンサーが破裂する危険があるので、配線するときにはマークの方向を良く確認してください。
小型のシリコンダイオードを使用します。1S1588はスイッチング用のダイオードですが、一般整流用の10D2などでもかまいません。
LEDと逆向きの極性で並列接続して、LEDに定格以上の逆電圧が掛からないように動作します。
LED付の電源スイッチで、パネルの穴に押し込むだけで簡単に取付けできますが、取付ける穴を四角く正確な大きさに開けなければならないので、丸穴を開けるだけでよいスナップスイッチの方がケースを加工する点では簡単です。
何れにしろ3A以上の電流容量で機械的にしっかりした、操作フィーリングのよいものを選んでください。
無くてもかまわないかも知れませんが絶対ということはありませんから、万が一のことを想定して入れておく方が安心できます。配線中にこれを目にすると安全に対する意識が呼び覚まされるので、実質的なだけでなく精神的にも良いお守りとなります。
定格は1Aが適当で、速断とかスローブローなどの特殊タイプである必要はなく、スタンダードなタイプでかまいません。
MT管9ピン用です。接点が変色しているものは半田の流れが悪いし接触不良を起こしかねないので避けた方が無難です。取り付け金具の違いでシャシーの上から取付けるタイプと内側から取付けるタイプがあり、取付け金具の無いプリント基板用もあります。店頭で現物を手にして買う分には間違いないですが、通信販売で買う場合には取付けタイプを確かめないと失敗することがあるので注意してください。
本機はタイト製金メッキで、シャシーの内側から取付けるタイプを使用しました。
1L4Pと呼ばれる形状で、本機では電圧の低い部分に使用するので小型なもので充分です。
RCAジャックでシャシーとは絶縁して取付けます。
本機は外側の接点とその端子とが削り出し一体構造で、金メッキ仕様の少し高級なものを採用しました。
外側の接点とその端子がプレスでカシメて接合してある物は、導通不良が発生しないように接合部分に半田を流して未然の対策をしておきましょう。
ピンからキリまであるので選択に迷うかもしれませんが、スピーカーコードの取付け易さが第一です。
スピーカーコードを取付ける時、とかく力を入れて締めがちになりますから、その時に、取付け部分が緩んでガタガタにならないように、しっかりと固定してください。
半田付け程度の熱では溶けない、耐熱ビニール被覆の撚り線を使用します。
大電流の箇所はないので細い線材でかまいません。線径を表わすAWGという単位では数値が大きいほど細くなります。本機はAWG20で外皮が比較的薄い UL規格品で7色×2m袋入りのものを主に用いましたが、出力トランスの2次側から出力端子までの配線だけはAWG18のOFC(無酸素銅)線を用いています。
本機に使用したものは長さ2m、7A 125Vと表示のあるACプラグ付平行ビニールコードです。
入力ピンジャックから100kΩ VRまでの配線に使用します。本機はオーディオテクニカ AT6133 (元は古河電工AWM 1691 28AWG PCOCC)を使用しました。
タカチUC20-5-14D(W200×H50×D140)を使用しましたが、板厚が2mmあるので加工には少し苦労しました。
ほぼ同じ大きさのリードP-1(W200×H60×D130)ならば板厚が1mmなので加工し易いと思います.
ボリュームを省いて出力トランスに占有床面積の小さいタンゴM-705を使えば、より小型なリードS-8(W180×H50×D120)の使用も可能です。
フロントパネルのデザイン
サイズ196mm×46mm
実物大図面PDF
<注意> 抵抗測定は決して通電中に行わないでください。アンプおよびテスターを壊す危険があります。
<注意> | 真空管の抜き差しは当然ですが、テスターをつなぐ時と外す時は、電源を切った状態で行う事を励行してください。これは、失敗や事故を未然に防ぐために重要な心がけです。 |
補足
5W 2kΩの両端の電圧を70Vに設定することで、6BM8 5極部のカソード電流が35mA(70V÷2kΩ=35mA)になります。
設定電圧を60Vにすればカソード電流が30mAとなり、80Vにすればカソード電流が40mAとなります。
35mAは歪みなく最大の出力が得られる電流値であり、35mAより多くても少なくても最大出力が減少します。
良好な特性データーを得るためにはもっと厳密に最適な電流値を追い込んで行きますが、そうしたことはアンプの利用面からは無意味です。
それよりも、30mAと40mAの音の違いを聴いてみる事の方が意義があります。ただ、最大プレート損失7Wの規格を越える使い方では6BM8の特性の劣化が早まる事を覚悟してください。
プレート損失 PP はプレート電流 IP とプレート・カソード間電圧 EP-K を測定し PP = IP ・ EP-K で求めます。
IN-PUT端子にCDやMDやパソコンなどのオーディオ出力を接続し、OUT-PUT端子にスピーカーを接続して、電源を入れ、ボリュームを上げれば音が出ます。パソコンの電源が切れる時にショックノイズを発生する場合は、アンプの電源を先に切ってください。
パソコンケースの上に直に置くとクーリングファンや各ドライブの機械的振動が伝わって来るので、弾力のある厚いゴムマットなどの緩衝材を敷いてください。
電源電圧の変動が大きいとアンプの動作点が変化し、好ましくありませんから、他の機器と共有するテーブルタップを使用する場合は、テーブルタップのコードが芯線の多い電気抵抗の小さいものにしてください。
現在最も 入手し易いと思われるSvetlana 6BM8を使用してみました。 6BM8を交換した場合は必ず VR2を調整して5W 2kΩ両端の電圧を70Vに設定する必要があります。 音質や特性に大差なく、動作上も問題なく使用できます。 現行品で貴重価値のない分、安心して使えます。 |
Q&Aのコーナー
本機に関するご質問にお答えいたします。ご質問はEメールでこちらへお送りください。
Q1 | ・・・友人に自慢したところ、1台作ってくれないかと言われましたが、1つ問題が生じました。それは、電源をオフにしてすぐスイッチを入れるとヒューズが飛んでしまいます。普段はそんな乱暴な使い方はしませんが、友人に渡すとなると対策を取らなければなりません。 | ||||
A1 | このアンプは初段にトランジスターを使うことで、ホットスタートでも6BM8には過電流が流れない回路にしたつもりでしたので意外です。 しかし私のアンプではご指摘の現象を再現できませんでした。 OFFしてからONするまでを1秒から1分程度まで時間を変えてテストしてみましたがヒューズは切れません。 取りあえずはヒューズを、瞬時過電流では切れないスローブロータイプにするか、スタンダードタイプなら2Aにすることで対処してください。 −補足− 入力のカップリングコンデンサーの容量を大きくした場合、電源投入時に出力管に過大なプレート電流が流れるようになります。
【解説】本機は電源投入時に、入力のカップリングコンデンサーを充電を完了するまでの間は2SC1775Aのコレクタ電流が流れないカットオフ状態となっています。 このように入力のカップリングコンデンサーを充電する時間よりも、5極部カソードとB電源間のコンデンサーを充電する時間の方が長ければよいのですが、入力のカップリングコンデンサーの容量が大きいと2SC1775Aのカットオフ状態が長く続き、その間に5極部カソードの電圧が下がってしまうために、5極部プレート電流が過大となる事態が発生します。 |
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Q2 | 製作上の問題でしょうか「音がとても歪み、アンプの動作をしません。」 部品を下記のように変更しています。 1.電源トランス
2.出力トランス
3.半固定VR
お伺いしたいこと
2.B電圧が高い場合の処置
3.バイアス電圧(70V)の安定度の件
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A2 | 最大出力が小さいので能率の低いスピーカーを大音量で鳴らそうとすると音が歪みます。入力を絞って音量を小さくしても歪むのであればアンプに問題があります。 部品の変更に関しては、どれも音が歪む直接の原因とはなりません。
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その後、HPに記載された各部の電圧を確認しましたが、B電圧が高い以外に、特筆すべき相違が無い、しかし、音が歪む現象は変化しないので、おかしいと悩んでいました。その時、2kΩ5Wセメント抵抗の発熱が無い事に気付き、まさかと思い抵抗値を確認した処、openでした。セメント抵抗の断線は、今まで未経験でしたので、疑う事もせずに放置していました。
最初の頃の調整時に、電源投入前にVR2の値を最大にしなかった事で、一度、ダイオード、トランジスタ、VR2を焼き切ってしまった 経緯があり、その時、2kΩ5Wも焼いてしまった事が考えられます。再度、部品の確認、布線チェックを行い、調整、音出しまで進みました。 |
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元々の原因は、電源投入前にVR2の値を最大にしなかった事で、私の説明の不備を痛感し反省しています。そして多大なご苦労をおかけしたことをお詫びいたします。これに懲りず、新たな製作に挑戦されますよう望みます。今度は楽しい製作のご経験や、ご感想のメールをお待ちしています。 また、皆様から頂いたご意見、ご質問を活かして、このHPをより充実させていきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願いいたします。 |
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Q3
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A3 |
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Q4
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Q5 | 無帰還とNFBと超3極管接続の音を比較をしたい。 |
A5 | 3極部のプレートの接続を、5極部のプレートから+Bへ変更することで無帰還となります。 具体的には、6BM8ソケットの端子Hと端子Eを接続している配線の端子E側を取り外して、端子Fにつなぎ変えるだけです。 こうすると3極部のプレート電圧が、出力トランスによる直流の電圧降下が無くなって高くなりますから、VR2を再調整してください。 また、ゲインが非常に高くなりますから、ボリュームを上げ過ぎないように注意を要します。 NFB方式とするには、無帰還の状態で、出力トランスの2次側から2SC1775Aのエミッタへ20kΩ位の抵抗を接続します。 |
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Q6 | このアンプは市販されてますか、またキットはありますか。 |
A6 | 私は自分の趣味でアンプを作っているだけで、製造販売はしていません。キットもありません。 このアンプを入手する最良の手段は、ご自身でパーツを集めて製作することです。 パーツは秋葉原まで買い出しに行かなくても、「MJ無線と実験」や「トランジスター技術」等の雑誌に載っている広告を調べて、通信販売によって購入できます。 若松通商、テクニカルサンヨー、サトー電気、ノグチトランス販売 などは、アマチュア相手に、少量の注文にも応じてくれる有り難いお店です。 |
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Q7 | 超3極管接続Ver.1はダーリントン回路と違いますか。 | ||
A7 |
ダーリントン回路の信号電圧に対する接続は左上の図のようになります。一方、超3極管接続Ver.1は左下の図のようになってます。 ダーリントン接続の入力信号電圧ei は、V1のグリッド-カソード間電圧egT
とV2のグリッド-カソード間電圧egP に配分されます。 超3極管接続Ver.1の帰還率は100%ですが、ダーリントン接続の帰還率は、V1の電圧増幅率をμとすると1/μです。 ダーリントン接続では入力信号電圧を対アース間に与えることができるため、前段の電圧増幅回路と接続がやり易いことは利点です。 |
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Q8 | 20年近く前に電気工作少年だったころ、真空管アンプをつくって、その後押入に眠っていたのですが、最近まともな音を聞いていないことに気づき真空管アンプでも製作しようかとWebを探したところ、トランスがマッチしたのと超3極管接続という響きにひかれ製作してみました。 トランスは昔作ったアンプがタンゴのPH-120とU-608だったので、B電源が250VにかわるだけでQ&Aもあったので助かりました。 Q&Aには2つの方法があったのですが、リップル除去とクロストーク対策に抵抗でドロップするほうが良いかと判断しました。 平滑コンデンザは大阪日本橋のデジットに330μFの出物があったので買ったのですがちょっと大きくて突入怖かったのですが大丈夫でした。 調整で1つ問題がありました、PH-120はヒータが3巻あって全部容量が異なるため、ヒータ電圧がばらつくのも良くないかもと考え同じ巻から取ったですが、調整後(2kΩの半固定の抵抗値がRLでかなり違うのでおかしいと思った)片chのカソード電流が倍ぐらいあることがB電源を計って判明しました。 ヒーターの片側とカソードを繋いでいるのでそうなることが分かり、違う巻から取って解決しました。 ちなみにスピーカーが6Ωなのですが、どのように影響するのでしょうか? 聞いている限りは問題なさそうですが。 |
A8 |
電源トランスのヒーター捲線をLchとRchで共通にしても構いませんが、LchとRchのカソードをつなぎ合わせてはいけません。 ヒーター捲線の片側をLchかRchのどちらか一方の出力管のカソードに接続すればよいです。 スピーカーが6Ωの場合、最大出力が増すはずです。と云うのは、現在の5kΩ対4Ωで8Ωのスピーカーを使う設定は、最大出力を犠牲にしてダンピングファクター優先しているためで、6Ωのスピーカーにするとダンピングファクターは下がりますが最大出力は増加します。 |
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Q9 | ヘッドフォンアンプとして使う場合の部品などの注意点について、何かありましたらお願いいたします。 | |||||||||||||||||||||||||||||||
A9 | ヘッドフォンアンプとして使うとしても、何も特別なことをする必要はありませんが、ヘッドフォンは感度が高いのでアンプのノイズが多いと耳に付きますから、部品配置や配線の仕方が悪くてハムを引くことがないようにしてください。
ノイズの程度がスピーカーでは気にならないがヘッドフォンでは耐えられない場合は、アンプの出力を直接ヘッドフォンにつながず、抵抗で作ったアッテネーターで出力を減衰してヘッドフォンに入れてやります。
ヘッドフォンのインピーダンスは30Ω〜300Ω位とスピーカーのインピーダンスよりも高いので、アンプ出力に直接ヘッドフォンをつなぐと、負荷インピーダンスが高くなることでアンプの動作特性が変化し、最大出力が減り、出力波形のマイナス側が先にクリップするようになりますが、超3極管接続アンプでは負荷インピーダンスが高いほど出力管の歪みが減りますから、スピーカーの場合より質の高い音が得られます。ヘッドフォンは数十mWの出力でかなりの大音量が得られるので、アンプの最大出力が減っても問題ありません。 |
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Q 10 |
「超3極管接続Ver.1 6BM8 シングル ステレオパワーアンプの改造実験」における"改造 2 初段をカスコード化"の回路を製作したいと考えており、エレキットのTU-870を改造しようと考えています。その際、
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A 10 |
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Copyright © 1997
Shinichi Kamijo. All rights reserved.
最終更新日:
14/12/08 19:55:32 +0900