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ACラインオペレート / ハイブリッド / Ip +Isg 出力方式
GD EL509×16 SEPP OTL 150W+150W ステレオパワーアンプ
ビームパワー管EL509の4本並列接続によるSEPP出力段を、半導体素子でドライブするDCパワーアンプです。
AC100Vラインを主電源とし、大きな電源トランスを省いたことで軽量コンパクトですが、低いプレート電圧でも高効率低歪み動作をするIp+Isg方式によって、8Ω負荷でチャンネル当り150Wとハイパワーです。
ビーム管はスクリーングリッド電圧(Esg)を高くすることで、大きなプレート電流(Ip)が得れるため、OTLアンプでは一般に図1の接続によって、プレート電圧(Ep)よりも高いEsgを与えています。
ところがビーム管は、図2の特性カーブのようにEpが低下すると、Ipが減少して、代わりにスクリーングリッド電流(Isg)が増加します。Isgは負荷に出力されない無効な電力として消費され、Isgが増えても電力効率が低下するだけです。
そこで、IpにIsgを加えて出力電流として取り出すことができれば、大出力時の歪みが減り、最大出力もIsgの分が加わるので増えます。
図3のような接続で、プレート電圧にスクリーングリッドの追加電源(EBOOST)を上乗せしてやれば、出力電流はIp+Isgとなりますが、プレートからスクリーングリッドへ帰還の掛かる3極管接続となるため、電源電圧変動を受けやすくなり、ビーム管を使うメリットがなくなってしまいます。
図4のように、図3のスクリーングリッドにFETのゲート接地回路を入れると、Esgが一定になるので理想的な動作となります。
EL509のヒーターを直列に16本接続すると、丁度100Vになるので、4本並列接続SEPPによるステレオ構成としました。
プレート電源はAC100Vのコンデンサーインプット整流で、Ep=130V位ですから、図5のようにEsg=180V、1本当りのIp=0.1Aと決めました。
コントロールグリッドのバイアス電圧 Ecg=-40Vは、真空管に特性差があるので暫定値です。
出力電圧 (eout)が +50Vから -50Vまで振れる(8Ω負荷で出力が156W発生する)時には、上側の入力電圧 (es1)は -40Vを中心に +50Vから -130Vまで振れ、下側の入力電圧(es2)は -170Vを中心に -130Vから -210Vまで振れます。
B級動作ですから入力電圧が中心から-方向に振れる分は出力管にとって敢えて必要ではありませんが、ドライブ段が対称な動作をするために必要です。
GD(ゴールデン・ドラゴン)EL509は、テレビの水平偏向出力管として製造されたオリジナルのEL509/6KG6Aと比較すると数段上の造りです。
実際の規格は知りませんが、ヒーター電流はオリジナルのデーターでは2Aですが、GD EL509の場合、私の測定では 2.6Aあり、その分カソード電流を多く流せるのかもしれません。
バルブの外形も40mmが44mmと太いので、放熱性に勝り、長寿で長持ちしそうです。
分解してみると写真1のように内部も堅実で、コントロールグリッドは74本、スクリーングリッドは72本、共にワイヤはエミッションを抑えるために金メッキしてあり、しかも枠に張った構造で、ビーム管にとって重要なコントロールグリッドとスクリーングリッドの正確な目合わせがされています。
プレートキャビティは14枚の小羽で仕切られたトラップ構造となっていています。
これは、スクリーングリッドで加速されて勢いのついた高速の電子がプレートにぶつかりプレート材料の電子をはじき出すことで、このプレートからはじき出された電子(2次電子)がスクリーングリッドの方に吸収されると、スクリーングリッド電流が増加しプレート電流が減少してしまいますから、2次電子の発生を減らすためと、発生した2次電子を逃さずプレートに捕らえ込めるように工夫されて、プレート電極は単純な平板状から巧妙なトラップ構造へと発展して来ました。
現在のゴールデン・ドラゴンの販売リストからはEL509が消えましたが、代わりに
Svetlanaのホームページを見ると、オーディオ用だけでなくアマチュア無線用としても取り扱われていて、詳しいデータ表を見ることができます。
ゴールデン・ドラゴンからは2本組、4本組、8本組のマッチド・ペアセレクト品を購入できましたが、Svetlanaではどうなのでしょうか、製造は続いているのか、ストックは豊富にあるのか気掛かりです。
ドレークのトランシーバーなどHF帯のリニアアンプに活用されているらしく、そのことが、かつてのTV用よりも一段上の造りになっている理由かもしれません。
実際に使用する場合は、並列接続する4本のEcgの差ができるだけ少ないように選別して組み合わすことが大切です。
こうして組み合わせた後は、1本だけ壊れても1組そっくり換えないと、1本だけの取り替えは効かないので、取り扱いは慎重になります。
特にマグノーバルのピンは太いため、ピンに無理な力を加えたりすると曲がらずに、ステムの方がひび割れてしまうので要注意です。
図6が基本回路です。
ドライブ段は、入力に FETソースフォロワを設けた PNPトランジスタ差動回路で負電源側に信号電圧を伝え、NPNトランジスタベース接地回路で折り返して出力段へ送り出します。
入力 FETのドレイン・ソース間電圧は、ドレイン側トランジスタのブートストラップ回路によって、差動回路のエミッタ側定電流回路の電流 9mAとバイアス抵抗 1kΩで、信号電圧に拘わらず 9V一定に保たれます。
出力段は、図4の方式による SEPP回路です。
ドライブ段の負荷抵抗を、カソードに対して一定な電圧のスクリーングリッドに接続して、カソードを基点とした信号電圧をコントロールグリッドへ与えるので、電源電圧の変動に強く、リップル電圧が大きい倍電圧整流電源を用いていても、出力に発生するノイズは僅かです。
ドライブ段は 1段増幅ですが、出力段にもゲインがあるので、トータルでは 2段増幅となり、NFBはオーバーオールのみとなっています。
図7に全体の構成をブロック図で示します。
電源投入時の突入電流を防ぐためと、ヒーターを予熱するために、タイミングチャートに示す順番で 3個のタイマーがオンするようになっています。
AC100Vを倍電圧整流して±130Vと±260Vの DC電源を作り、下側スクリーングリッドのフローティング電源 +130Vには、各チャンネルごとにトランスで AC100Vを供給しました。
回路図は各チャンネルにごとで共通な部分を図8に、そのほかの部分を図9に示します。
アンプ回路は図8の通りで、ソースフォロワの FETはオフセット電圧を小さくするため、デュアルタイプでVGSの差が小さい 2SK389を用いました。
定電流ダイオード E501は、温度による変動を他のパーツとバランスさせるため、50Vで測定して 0.45mA±5%のものを選別して使います。
出力 DC電圧の 0V調整は差動回路の VR1 (10Ω)で行い、EL509のアイドリング電流の調整は、差動回路のコレクタ側定電流回路の電流を VR2で加減して行います。
Esgが180Vとなるように、あらかじめ 2SK30ATMのドレイン・ゲート間電圧 5Vで、ドレイン電流 0.6mAとなるように RS1、RS2を調整しておきます。
2SK1760のゲート側にある300kΩと並列の 2μFは、電源投入時に Esgをゆっくりと立ち上げることで、Epが十分に上昇するまで、Ipを流さないようにするためのものです。
なぜそうするかというと、電源投入時に倍電圧整流回路は半波ごと正負交互に電源電圧が上昇するため、 Epの上昇と同時にIpが流れると、一時的に出力にハムノイズを発生するからです。
随所に必要な高耐圧トランジスタは 2SA1486/2SC3840で、VCBOが 600Vと高く、HFEが100前後と使いやすく、形状が TO-126タイプでネジ止めできて便利なため採用しました。
差動回路の 2SA1486は、絶縁マイカを介して放熱板を挟み、ネジ止めで熱結合しました。
差動回路のコレクタ側定電流回路の 2SC1775Aと、その温度補償ダイオード 1S1588は、エポキシ系接着剤で貼り合わせて熱結合してあります。
下側の EL509をドライブする 2SC3840に放熱板は要りませんが、上側の EL509をドライブする 2SC3840には放熱板が必要です。
この回路はアイドリング電流の変動要因が多いため、抵抗、定電流ダイオード、ツェナーダイオードの種類を選んで、相互に温度係数の打消しを行わせて、バランスを取っています。
また、2SK30ATMの温度係数をドレイン電流で調整することで、温度上昇と共に EL509のアイドリング電流が、僅かに減少するようにしてあります。
発振対策として、EL509のプレートに 1/2W 68Ωの炭素皮膜抵抗に 0.4mmのエナメル線を10回巻きしたチョークコイルを入れ、コントロールグリッドに 、スクリーングリッドに20Ωを入れ、入力と直列に240Ω、出力端子とアース間に0.01μF+24Ωを接続してあります。
位相補正は、帰還抵抗 15kΩと並列に20pFを接続して、方形波のオーバーシュートが消える程度にしてあります。
下側 EL509のコントロールグリッドと Output間に接続してある 30pFは、発振防止用ではなく、後で説明しますが高域の歪み補正をするためのものです。
プレート電源の +140Vラインに0.22Ωの電流検出抵抗を入れて、Ipチェック端子を設けました。
フローティング電源には、コモンモードノイズの減衰効果に優れた、タンゴの絶縁トランス 1Z0.2を使用して、ACラインのノイズが出力に漏れないようにしました。
図7に示したタイマー接点 T1〜T3は、図9に示す実際のタイマー回路では、トライアック TC1〜TC3です。
トライアックのトリガは、ゼロクロスタイプのトライアック 出力フォトカプラ PC1〜PC3で行います。
トライアックとフォトカプラは、秋月電子通商のキット " SSR 10Aタイプ "のパーツを利用しました。
タイマーは経過時間を5段階に表示する機能を持つ ICで、松下 AN6781を使いました。
この ICは共立電気産業ワンダーキット " RT-6781 "に使われていたものを利用しました。
AN6781のピン7〜11はオープンコレクタ出力で、経過時間の 20%ごとにピン11から順にオフするので、ピン11を T1、ピン8を T2、ピン7を T3として、PC1〜PC3の LEDを順に点灯させました。
ついでに、この回路にウォーミングとオペレーティングの状態を表示する LEDを組み込みました。
LEDのドライブ電流は 2SA1020のエミッタ抵抗 47Ωを調整して約15mAとします。
タイマー時間は、T3(sec)=3・RT(kΩ)・CT(μF)で計算でき、約 40秒に設定してあります。
電源投入時の突入電流は制限されているので、整流ダイオードはアンプの動作電流に見合った、電流容量のもので間に合います。
電解コンデンサーは、安い価格で出ている基板取り付けタイプを、多数個並列接続して使いました。
AC100Vとアース間の0.1μFは、高周波のノイズを吸収するために必要です。
AC コードに、念のため円筒形フェライトコアのノイズフィルターを取りつけました。
EL509のヒーター・カソード間の耐圧は250Vであるため、ヒーターの配線は、SEPP上側のグループをAC100V側に、SEPP下側のグループをアース側にと振り分けてあります。
シャーシーと回路は一体と捕らえて、より高い完成度を目指しました。
シャーシーは図10、図11のように、上がアンプで、下が電源の、2 BOX構造で、ノートパソコンのように開いて、内部を見ることができます。
アンプと電源のシャーシー間と、真空管の載っている部分と半導体の載っている部分のパネル間に、透き間を開けてあります。その効果は、
といったことが上げられます。
シャーシーの下から冷気がはいるように、底板に穴を開け、ブロックコンデンサーの隙間を通気孔としました。
シャーシーを開くと、開いた位置で止まるようにしてあります。
その仕組みは、ステーに通してあるスライド金具にシャーシーの荷重がかかると、スライド金具が傾いてステーに食いつくためにロックされます。
ロックを解除するのは簡単で、シャーシーに手を添えて、スライド金具にかかる荷重を取り除いてやるだけです。
シャーシーはアルミ材の角パイプ、アングル、板などを加工して自作しました。
材料の切断は、テーブル付電動丸鋸にアルミ専用のチップソーを装着して行いました。
角度や寸法を正確に出すため、切断する材料を丸鋸のガイドに合う適当な木の板にガムテープで固定して、木の板と一緒に切断しました。
切断や穴開けの際、切り屑をスムースに排出するための切削油として、CRC
5-56を使用しています。
図11のように電源部では、ブロックコンデンサーをはしご状に配線して、配線経路にフィルター効果を持たせました。
共通インピーダンスによるチャンネル間のクロストークを減らすため、ブロックコンデンサーの端子から
各チャンネルへDC電源の配線を引き出します。
ヒーターの配線は図12の通りです。
出力段は、図13のように放射状にして、4本の出力管が均等な配線で並列接続できるようにしました。
ドライブ段は図14のように 1枚の基板に L、Rを組みました。基板はピッチ 2.54mmの穴開き基板を45°傾けて使います。
VR1、VR2はシャーシーの外から回して調整できるように、基板の裏面へ取りつけてあります。
基板を入力端子の近くに配置してシールド線を省きました。
基板の放熱板はシャーシーにくっ付けてあります。
図15のEsg基板は、2SK1760に重ねて放熱器に取り付け、上面のパネルの透き間の下に配置しました。
図16のタイマー基板は、トライアックと過電流防止抵抗は、シャーシーにアルミ板で押しつけて取り付け、放熱してあります。
ACコンセントのアース ( 0V )側を確認して、本機のアースと一致するように電源プラグを差し込みます。
さもないと、本機と本機に接続した機器に触れると感電するおそれがあります。
充電されているブロックコンデンサーをショートすると危険なので、シャーシーを開いた際は、ゴムシートなどでカバーします。
EL509のプレートキャップが外れると過大な Isgが流れるので、通電する前にプレートキャップの接続を確認します。
ステップ 1
F1と F2のヒューズを両方とも外し、電源を入れて、タイマーがタイムチャートの通りに動作しているかを、フォトカプラのLEDに掛かる電圧でチェックします。
ステップ 2
EL509をソケットに挿して、ヒーター回路のヒューズ F1を入れて電源を投入し、タイマー回路の働きで、ヒーター電圧が 2段階に上昇して、全部の EL509のヒーターが点灯していることを確認します。
ステップ 3
ヒーターに通電しないように ヒューズF1を外して、DC電源のヒューズ F2を入れ、入力をショート、出力はショートか 8Ωの抵抗を接続して、VR1、VR2をセンター位置にしておきます。
電源を入れると、±130V電源の電圧は、タイマーT2がオンすることで一旦±100V位に上昇し、その後、タイマーT3がオンすることで±140V位となります。
また、±260V電源は±280V、フローティング電源の電圧は出力端子を基点に +140V位となるはずです。2SA1208のエミッタ抵抗10kΩ両端の電圧がほぼ90V、Esgがほぼ180Vであることを確認します。
ステップ 4
ステップ 3の状態で、VR1、VR2を調整して、EL509のコントロールグリッドとカソード間の電圧が -50Vとなるように仮設定します。
その際、VR2で -30V〜 -50Vまで調整できるか確認して、できなければ VR2と直列の 3.9kΩを加減して補正します。
ステップ 5
ヒューズは F1と F2の両方を入れて、出力に8Ωのダミーロードとオッシロスコープを接続し、電流チェック端子に電圧計を接続します。
電源を投入したら、オッシロスコープで発振してないかを常に確認して、VR1で出力DC電圧を0Vに合わせ、アイドリング電流を0.4Aにするため、VR2で電流チェック端子の電圧を 88mVにします。
電源を投入から10分位はアイドリング電流が徐々に上昇しますから、1時間ぐらい経過後、再度 VR1、VR2を調整して完了です。
ドライブ基板から上側EL509までの配線が長いことと、上側EL509をドライブする2SC3840には放熱板が付けてあるため、対アース間のストレー容量が大きく、上側の高域ゲインが減少して下側とのバランスが崩れ、2次歪みを発生するため、上側のストレー容量と等価な容量を下側にも付加して、上側と下側の高域ゲインのバランスを取り、高域歪みを減らしました。
図 17に示すように、SEEPP回路では、上側のストレー容量 CSは、上側の出力管から見るとコントロールグリッド・プレート間にあるので、これに下側をバランスさせるには、上側と同様に下側出力管のコントロールグリッド・プレート間、すなわちコントロールグリッド・アース間ではなく、コントロールグリッドと出力の間にバランス容量CBを接続します。
他にもプッシュプル動作する上でアンバランスを発生させるストレー容量はあり、そのそれぞれに対してバランスを取ることは可能ですが、影響が小さいので無視しました。
実際の補正は、10kHz 1Wで歪み率が最小となるように、CBを調整してあります。
周波数特性
周波数特性は図18のように、1kHz 1Wの電圧ゲインは23倍 (27.2dB)で、DCアンプであるため低域は DCまでフラットです。
高域の-3dBポイントは330kHzです。
歪み率特性
歪み率特性を図19に示します。
Ip+Isg方式の効果が、高出力で低歪な特性の一助になっています。
出力の最大は156W (100VP-P)まで測定しましたが、この測定をするときは、ヒューズF2を10Aに取り替えて、プレートの色が変わらないように、数秒以内で行う必要があります。
1kHz 1Wで0.0035%と低い歪み率です。
残留ノイズは、ラインオペレートで、おまけにトライアックを使っているにも拘わらず、入力ショートで110μVと少なく、このため1W以下の歪み率も低くなっています。
これには、フローティング電源のトランスにノイズ抑止策が施されたものを用いたからで、そうでないと10倍位ノイズが大きくなります。
高域歪みを補正したことで10kHzの特性を1kHzの特性に近づけることができました。
出力インピーダンス特性
出力インピーダンス特性を図20に示します。
1kHzで0.15Ωですから、8Ωのスピーカーに対するダンピングファクターは53となります。
9kHzからオクターブごと 2倍の傾きで上昇していますが、これは、オープンループゲインが -6dB/octで減衰しているからです。
シャーシーとアースは接続してませんが、シャーシーとアース間のストレー容量が 3000pF程度あるため、接続しても、しなくても、諸特性に変化はありません。
方形波波形
方形波10kHz 4Vp-p出力時に、8Ω純抵抗を負荷した場合の波形を写真2に、8Ωと0.1μFを並列に負荷した場合をの波形を写真3に、また8Ωと0.47μFを並列に負荷した場合の波形を写真4に示します。
写真2 8Ω
写真3 8Ω//0.1μF
写真4 8Ω//0.47μF
ショックノイズ
電源オン・オフのショックノイズは 8Ω負荷で 0.5V以下と僅かですが、無負荷の場合は、オンの一瞬と、オフ後数分間は数Vの電圧を発生するため、アンプを無負荷でオン・オフした直後にスピーカーを接続するとクリックノイズを発生します。
音質
作為的な音作りはしていませんが、OTL故か、GD EL509の持ち味か、中高域が明るく透明です。
雑感
僅か10.5kgのボデーで無入力時でも約550Wの電力を消費するため、かなり発熱しますが、下側のシャーシは、全然暖まらないので、2層構造のデザインは正解でした。
Copyright © 1997 Shinichi Kamijo. All rights reserved.
最終更新日: 2000/10/04 22:59:11 +0900