2016年冬 お寺大会レポート
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2016年12月29日17時頃~30日8時頃
今回は初参加者も含め、多くのみなさまの出席のもと行われました。



開始前の様子

 


今回はこれまで開催が見送られてきたヘッドホンアンプ大会です。テーマの性質上、全員で同時に試聴することができないため、
一体感をもって楽しく盛り上げることができるかどうかという心配がありましたが、なかなかどうして、開会前から各自のヘッドホンにて熱心に聴き入っていました。


まずは、事務局長の挨拶です。





今回初参加のみなさん






さて、本題の「ディスクリート・ヘッドホンアンプ」競作大会です。

審査委員長の挨拶です。今回は参加者全員が持ち点9点で採点を行います。




「 ディスクリート・ヘッドホンアンプ大会」(18:00~)

 今回は生演奏がなく、開始前からすでに多くの参加者が試聴していましたが、ここで一旦、各作品の出品者から簡単な作品紹介がありました。
 出品全16作品中、4作品が真空管、3作品が電流駆動、13作品が無帰還というエンスーっぷりでした。



1. 無帰還電流駆動ヘッドホンアンプ / 肥後さん 
  夏に製作したため、蚊取り線香の缶に組み込んでいます。新開発の150mVDCプロテクトを搭載し、600Ωのゼンハイザーも駆動できました。
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2. MDHA無帰還ダブルヘッドホンアンプ / 前田さん
  JFETでバランス入力対応、出力はMOSFET_PPとバイポーラ_PPでGuys出力とDolls出力をもっているためカップルで聴けば4倍楽しめるヘッドホンアンプです。素直で安心感のある音です。
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3. ヘッドホンアンプ / 堀さん
  今回の出品作品中、最小最軽量の無帰還電流駆動ヘッドホンアンプです。15VDCアダプタ単電源からDC-DCコンバータで±5Vを生成し、出力直結としています。スイッチングノイズの対策に苦慮されたとのこと。なめらかで疲れの来ない音です。
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4. ごく普通の真空管ミニワッタヘッドホンアンプ / 松川さん
  ミニチュア双三極管5670Wを用いたヘッドホンアンプ。真空管を使いながら小さくシンプルにまとめるために、トランスの配置や取り付け方法を工夫されています。素直でみずみずしい音に仕上がっていました。
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5. B733/D773 5パラHPアンプ / 蝦名さん
  アンプの再現性と落ち着いた音質で定評のある蝦名式無帰還アンプの本家です。今回は出力段をB733/D773x5パラとしてスピーカーも鳴らせる実力があります。ケースも上品に仕上がっています。
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6. 2SD864k エミッタフォロワによるヘッドフォンアンプ / 宇多さん
  パワーダーリントン1石の超シンプルアンプです。広範囲のヘッドホンインピーダンスに対応できるようエミッタ抵抗を考慮しています。音量も十分で素直な音でした。
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7. WE REP111C使用5687WApp ヘッドフォンアンプ / 高間さん
  ゼンハイザーHD-650(300Ω)専用設計のPP真空管アンプです。低インピーダンスのヘッドホン用に、ゼンハイザー用とは別に出力を設けています。シャーシーのデザインと加工がきれいに仕上がっていました。真空管アンプの魅力が感じられる音でした。
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8. SIT ソースフォロア単段 ヘッドホンアンプ / 大平さん
  SIT(V-FET)を使った超シンプルなシングルヘッドホンアンプです。24Vスイッチングレギュレータを使い、ノイズ対策と高リニアリティになるよう注力されています。パンチの効いた魅力的な音でした。
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9. 無帰還アンププロジェクト基板使用 BJTヘッドホンアンプ / 大塚さん
  蝦名式無帰還アンプ基板を使用したヘッドホンアンプです。電源に余裕を持たせているためか、太く豊かな低音が魅力的です。製作者が前日に行ったという温泉の効果か、腰にもお肌にもやさしい音に仕上がっていました。
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10. MOSFETパラNONFBトランス出力ヘッドフォンアンプ / 泉さん
  トランス入力後MOSFETコンプリメンタリPPで出力トランスを介してヘッドホンをドライブしています。一目で泉さんの作品だとわかる存在感が大きなアンプです。パワフルな音が楽しめました。
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11. 自作出力トランス付シングル出力トランジスタアンプ / 土屋さん
  木造フレームと手巻きカットコアトランスがとても印象的なインバーテッドダーリントン構成トランス出力アンプです。充電回路付き4.8Vバッテリードライブでシンプルながら非常に高音質です。
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12. 76シングルステレオ / 桑折さん
  傍熱三極電圧増幅管76を使用したシングルミニワッタ-です。ふくよかで暖かみのある真空管シングルアンプの音が楽しめます。
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13. ヘッドホンアンプ「うみほたる」 / 石田さん
  ディスクリート無帰還の電流駆動アンプです。電源ONで内蔵の青色LEDが瞬くたのしい演出付きで、電流駆動の特徴がよく出たメリハリのきいたよい音に仕上がっています。
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14. ヘッドホン・スピーカー兼用 音漏れ警告灯付き卓上アンプ / 水野さん
  幅広い電源電圧に対応できる、USB-DACを内蔵した帰還型ヘッドホンアンプです。オペアンプとコンパレータをディスクリートで構成し、基板はCNCフライスでの削り出しという力作です。安定した音質で音楽を楽しめます。
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15. 真空管式ヘッドホンアンプ / 荒木さん
  12BH7 PPトランス出力アンプです。特筆すべきは軍用通信機様式のシャーシに高密度で組み込まれたクールな外観。でも音はホットです。
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16. EBINA式ドライバアンプ改ヘッドホンアンプ / 荒木さん
  蝦名式アンプのゲインを落とし、ゼンハイザHD650(300Ω)専用としたヘッドホンアンプです。保護用として抵抗とヒューズを入れてあります。
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試聴の様子。みなさん熱心に出品作品を聴き込んでいました。

 

 

 




続いて夕食です。

 

 




恒例のオークションはI野さんの名調子で盛り上がりました。
いちばん盛り上がったのはヤスリの競りでした(笑)

 





いよいよ大会の審査発表です。今回は参加者全員による採点方式で、持ち点はひとり9点、
音質、技術、デザインを全作品で採点します。

採点集計の様子




地球に優しいで賞 : 無帰還アンププロジェクト基板使用 BJTヘッドホンアンプ/大塚さん

 



審査員特別賞 : SIT ソースフォロア単段 ヘッドホンアンプ/大平さん

 



手作りアンプ特別賞 : 76シングルステレオ/桑折さん

 



イノベーション賞 : ヘッドホンアンプ「うみほたる」/石田さん

 



デザイン賞 : 自作出力トランス付シングル出力トランジスタアンプ/土屋さん

 



技術賞 : 真空管式ヘッドホンアンプ/荒木さん

 



最優秀賞 : 無帰還電流駆動ヘッドホンアンプ/肥後さん

 





記念撮影






このあとは、アンプ自慢大会です。深夜まで楽しく試聴、オーディオ談義がおこなわれました。

 


ときには議論が白熱してつかみ合いになることも(うそ)

 




翌朝は恒例のカレーライスと後片付けしておつかれさまです。
今回も楽しかったですね。

 




さて、無事に2016年冬のお寺大会が終了しました。
2017年の夏のお寺大会のお題は、
「スイッチングB電源による真空管パワーアンプ」となる予定です。

皆さんのエントリーをお待ちしています。



 


地元の中野に帰ったら梅と桜が咲いていました。(筆者)
 

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