第253回 関東三土会(2024年10月19日)

総括


出品作品

ペルケ式ミニワッターアンプ 岩野 さん
 昨年亡くなられたミニワッターアンプで知られたぺるけさんの完成基板が頒布されているとのことで、それを組み上げられたとのこと。3Dプリンタで作られたぴったりの可愛いケースに収められています。
出品者のコメント:
TPA3118 Class Dアンプ 岩野 さん
 こちらはAliExpressで超安価に販売されているTpa3118pbtモノラルアンプ基板を用いたステレオアンプで、ぴったりの最小ケースに上手く収められています。これでも最大50W(4Ω)は出せるのが凄い。
出品者のコメント:
2段Tr Amp 東芝2SC5198パラシングル出力8W アンプ 土屋 さん
 お寺大会レギュレーションに備え最少のディスクリートパーツ数で組むことを目標にされたアンプ。かなりユニークな回路なのでその発想に驚きました。
出品者のコメント:
世の流れに逆らう只の悪あがきです性能は大したことありません、特殊な仕様なのでトランス&チョーク類は全部自作しました。問題は幾つか残ってるのですが中々改善策を思いつけないでいます、残り2ヶ月あるのでユックリ悩もうと思います。
無帰還対称アンプ 石田 さん
 こちらもディスクリート部品で構成された正負対称構成の半導体アンプ。回路図のDCサーボは半固定VRによるディスクリート構成に変更済みとのこと。
出品者のコメント:
 無帰還なせいか歪もそこそこでウォームな音が聞き易いアンプだと思います。パワーも結構あるので使い勝手もよいです。

 トランス電源が重いのでその辺はしょうがありませんね。
30cm SP改造 土屋 さん
 最近は会の標準スピーカにもなっている3Wayスピーカですが、ウーファの調整マスの貼付け位置をボイスコイル側に近づけて、中高域の暴れを抑える改良を施したとのことです。
出品者のコメント:
ようやく暑さが和らいだので以前から気になってた部分を改造しました、特性上は若干改善された程度で聴感上の判断はつきませんでした。
ベースになったウーファーは30年以上前の山水電気製で振動板はカーボンとガラスファイバーを樹脂で固めてあり大変堅く丈夫ながら高域が素直に減衰しており真面目に作った優秀なユニットだと感じています。
9cmヤマハ・フルレンジ 7Lトラップ・ダクト付き バスレフ 浅川 さん
 今回はバスレフポートの共振点の調整と接合部分の空気漏れ対策を施してみたとのことです。空気漏れ対策は背面の接合部にテーピングで対策しています。
出品者のコメント:
空気漏れはこの作品ではそれほど無いと思っていますが念のためテープを貼りました。実はワトコオイルのせいで貼りつきがよくないです。
ヤマハ製9pフルレンジは前回も紹介したことがあって、もう新鮮味がなかったと思います。今回は低域の改善のためエンクロージャーに隙間ができにくいように丁寧に組みなおしてダクトチューニングを高めに設定したものを発表したので少しは印象が変わったと思います。
鬼太鼓はこのスピーカーが破綻しにくいという評価があったのでわざわざ太鼓の音を使用しました。オーケストラの音はやはり煩い感じがします。これはMJのオーディオの時も傾向としてあったと思います。結構いろいろと言われたスピーカーですがチャレンジ精神で作ってみて応募までして落選しましたがそれも良い経験だったと受け止めています。



8cm フルレンジ 3.5L バンブー・スピーカー 竹内 さん
 タンバンの8cmシングルスピーカのW3−1878をバンプーオーナメント(竹ひごで巻上げた花瓶ケース?)に収めたスピーカ。小型ながら低域の伸びたワイドレンジで高品位な再生音を聞かせていました。

出品者のコメント:
SSSRC 肥後 さん
 SSDACで用いられたスプライン関数による補間技術で、アップサンプリングへの変換(補間)を行うプログラムを開発し無料で公開したとのことです。

 通常のCDからリップしたWAVファイルをこのプログラムで簡単にハイサンプリングソースに変換できるようです。
出品者のコメント:
スプライン関数による補間技術を応用したサンプリングレートコンバータ(SRC)です。SSSRC(スーパーサンプリング・サンプリングレートコンバータ)と名付けました。フリーソフトですのでどなたでもご利用できます。
windows10またはWindows11で動作し、CDフォーマット(44.1kHz16bit)のwavファイルを、88.2kHz、176.4kHz、352.8kHzまたは705.6kHz(いずれも24bit)の任意のフォーマットにアップサンプリングします。これによる目的は、SSDAC(スーパーサンプリングDAC)と同じくスプライン関数を応用してプリエコー、ポストエコーの発生を抑えて補間を行い、高音質な音楽再生をすることです。
 
SSSRCによってアップサンプリングした音楽ソースを市販のDACで再生することで、使用するDACがもつオーバーサンプリングデジタルフィルタとのハイブリッド動作となり、いろいろな組み合わせを楽しむこともできます。
 
 
SSDACの原理などはトランジスタ技術2018年10月号の記事をご覧ください。

SSDACの解説ブログはこちら
 
SSSRCのダウンロード(Vectorのサイト)はこちら
 
SSSRCのブログ記事はこちら

SSSRCのPythonによる実装記事(ソースあり)はこちら
アクティブ・ショートリング 松岡 さん
 トランスの漏洩磁束を内部に巻き込んだ検出コイルの信号を使い、同様に巻き込んだ制御コイルを逆相に駆動することでもれ磁束を打消して、トランスのノイズ対策として使用することを考えているようです。
出品者のコメント:
よく見る銅板のショートリングはあまり効果がありません。
電動アシスト自転車のように外から電力を入れてショートリングの効果を上げようとしています。
銅板より高い効果が出ています。
ボード線図のようなグラフはループゲインです。
ディスクトップ・オーディオ バッフル スピーカー 川原 さん
 問題の多いスピーカエンクロージャを使わずに音楽再生する方法として、スピーカユニット単独をフローティングし、周波数特性はイコライザで補正して再生する方式を試しているとのこと。
 ユニットのホールディング方法などの工夫が面白い。
出品者のコメント:
前々日に届いたユニットで前日にパーツを揃えて急造した為C定数もマッチしてなくてアイデアだけのデタラメな音だったのですが、皆様から的確なご指摘を頂けて、これから何に取り組むべきか明確になって、今回も大変に楽しかったです。ありがとうございした。

PA用(ユニット)だよね?と聞かれ、ホーム用途ですとお答えしたのですが、調べたらPA用ユニットでした。いい加減な回答をしてしまいごめんなさい。https://celestion.com/product/ftx1025/

今後の目標は、レンジが足りない、ロールや音離れの悪い帯域の問題については、アルミナセラミックス構造材でダイヤフラムやコーンの剛性を上げ、ホーム用に仕立てられないだろうかと考えております。
背圧については、ダブルボイスコイルに改造して片方にインダクタンスを掛けた音をお披露目できたら、面白いだろうなと思っております。ただ作業環境が多少厳しいのでそこまで出来ないかもしれません。できる範囲で取り組んでまいります

スナップショット


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