第244回関東三土会(2023年12月16日)

総括


 12月も半ばなのに暖かい日和での開催となりました。
 今回もふれあい会館での開催、新しく参加されたメンバーも含め、20人弱の参加がありました。

出品作品

浅川 さん
 VT52シングル、負荷3.5k、3段増幅で、終段は通常より電流を増やして使っているとのこと。
 NFBはかけておらず、その所為か少しハイ落ちのようです。
 フィードバックを少し掛けた方が良いのでは無いか、との指摘がありました。
出品者のコメント:
拙作は明らかにハイ落ちです。此れを改良してまたの機会に持参します。
高間 さん
 格安スピーカを使ったSPシステム第2弾(前回発表)の続き。

 秋月の300円スピーカー4個+100円ツイータ。
 4個のスピーカーをシリパラの組み合わせを色々変えて試聴できるようにして特性も比較データがありました。
 箱の段ボールは2枚重ねにすることで補強してあります。
 周波数特性を見てツイータの位相を逆にした、とのことでしたが、測定用のマイクの位置の影響があるのではないか、との指摘もありました。
出品者のコメント:
土屋 さん
 前回のリベンジ(?)、ウーファーはコーン紙におもりを付け、音圧を87dB程度にして、f0を40Hz程度としています。ボイド管の共振周波数が400Hz程度なので170Hz程度でカットしています。コイルは手持ちのフェライトコアに巻き直したとの事です。カットオフとf0との干渉で低音が今一つ、とのことでしたが豊かに低音が出ていましたよ。
 
出品者のコメント:
新たに2層アルミ振動板ミッドレンジユニットを磁気回路から作り、35年前のカーボン&グラスファイバー3層振動板のサンスイ32cmを少し改造し密閉75Lに組み込み、パイオニアのチタン振動板ツイーターをパッシブフィルタで繋げた質量10kgのシステムです。

ボイド管の共振対策として170hzのXoverとしましたが、foとの干渉で思うような特性にならず歯切れの悪い濁った音しか出ませんでした。
箱の強度確保&LCRフィルターの最適化が高音質化の肝だと思うのですが、キチンとした音を出すのはマルチアンプシステムほど簡単ではないようです。
肥後 さん
 オペアンプの比較試聴、というとなんだか昔よくやられていたような、....と思ったら、実はスパイス(LTSpice)によるシミュレーションと実物との比較でした、凄い!!
 スパイスにWAVファイルを入力するとその回路を通過したWAVファイルが出力されるので、それでオペアンプの音の比較ができないか、との試みです。
 2個のオペアンプの実際の回路での比較、シミュレーションでの比較を実演してもらいました。
 確かに違いはわかり、シミュレーションと実物との違いの傾向は同じようにきこえましたが、音は実物の方が良いように感じられました。

 スパイスでこんなこともできるようになっていたんですね。それに気がついて比較試聴して見ちゃうところが凄い。
出品者のコメント:
LTSpiceは完全フリーで使える非常に便利な回路シミュレータで、今回紹介したとおりシミュレーション回路入力にwavファイルを指定すれば、回路出力を同じくwavファイルとして取り出すことができるので、特性のみならず実際の音楽ソースでシミュレーションできるのでとてもおもしろいです。
また、シミュレーション回路のひずみ率、f特、FFTなど、任意の回路ポイントでの様々な特性を評価できるので、回路の検証には非常に便利です。
今回はメーカー各社より提供されているオペアンプのSPICEモデルを使って音声処理をしたものを聴いていただき、デバイスによる音質の違いが、実デバイスの場合と相関が見いだされたという結果で、とても有意義だったと思います。
以前、同じ方法でフォノイコライザを組んで、出力のwavファイルを聴いていただきましたが 、そのときは5分の音源を処理するのに一晩、今回は2分の音源を処理するのに、OPA827で8時間、その他のオペアンプで1時間半〜2時間程度かかりました。使用PCはWindows10、corei5、メモリ16GBです。
小高 さん
 サラウンドは4チャンネルですが、マトリックスエンコーダーを使って2チャンネルにすると編集作業が楽になり、再生時に4チャンネルにすれば良い、とのことで、サンプルをいろいろ聞かせていただきました。
出品者のコメント:
当日、期待して頂いた会場の設備での再生ができずお詫びします。

関連資料は以下です。
http://www.hi-ho.ne.jp/odaka/quad/sando32.html

横江 さん
 4石プリアンプの紹介。
 入力1、出力1のアンプですが、部屋の左右のアンバランスなどに対応するためにボリュームを左右別に調整するために作成したとのことでした。
出品者のコメント:
前田 さん
 いつもの生録の紹介です。
 スタンドに立てたマイクと、バウンダリーマイク、ホールに立てたマイクの比較試聴です。
 音も良くとらえられていましたが、演奏が素晴らしくて会場がしばらく演奏会モードになりました。
出品者のコメント:
 バリバリのクラシックファンの前田@厚木です。

 吉野梨乃さんのヴァイオリンコンサートの録音を、いつもの通りマイク設置位置の違いによる音の違いを聞いていただきました。
 こういう素晴らしい演奏を録音させていただけるようになったのも、この会でいろいろ助言をいただいたお蔭です。感謝感謝です。

スナップショット


編集パスワード: