第243回関東三土会(2023年11月18日)

総括


出品作品

土屋 さん
 今は懐かしい横川駅での釜飯ですが、最近は焼物のお釜の代わりに圧縮紙でできたものもある様です。今回はこちらを使った半球エンクロージャです。

 使用SPユニットはタンバンで流石に低音までは出ませんが、広がりのある音場空間が良く再現できていたと思います。
 今回は本体を吊り状態での再生ができたので、小型にふさわしく素直な音がしていました。
出品者のコメント:
箱は最新の横川釜飯圧縮紙パルプ版で厚さ1mm容積1Lほど、密閉で吸音材充填してます。
スピーカーは8cmのタンバンPP振動板で数khzまでは目立つ凸凹がなく大変優秀です、その上はそれなりなのでツイーターを欲しい気もしますが大げさすぎでしょうかね。
吊り下げた為か半球形の為かはたまた配置の関係なのか、定かではないですが独自な音場感があり良い感じで鳴らせたと思います、低域高域を改善した同じような構成のを作って見たい気にさせる音でした。
高間 さん
 格安スピーカを使ったSPシステム第2弾。

 4個をシリパラに繫いでセンターにツィータ役の小型スピーカをコンデンサー2.2μFで繫いだもの。前回のシングルスピーカからの比較では中低音は厚くなったようですが、パランスとしてはシングルの方に分がありそうです。ユニット接続の配置を換えてトライしてみるとのことです。
出品者のコメント:
試聴の結果、中高音の低下が目立つ大変バランスの悪い音だったので、条件を変えて音圧特性を取り直してみたところ
1.トゥイターの有無による音圧特性は、1KHz〜6KHz間でトゥイター有りの方が却って音圧が低下している。
2.トゥイターの位相を逆にすると上記の現象は改善される。
ということが判りました。
3.10cm SPと3.5cmトゥイターは2.2uFのキャパで接続している。

さらに、SPの数変更や一部SPをドロンコーン化するなどの実験を行い、改めて来月の三土会に持参予定です。



石田 さん
 スピーカの振動を逃げるフローティングフットはコロや球を使ったスピーカ受けとして使用されていますが、そのコロや球が外れたり転がってしまったりでチョッと扱い難いのが難点です。
 それで以前軽量1本ワイヤーによる軽量フローティングも作りましたがボードに組み込む必要があったので、使い勝手を良くする為に単体で自立して使えるようなものを考えました。

 今回は小型で割りと耐加重(@12kg)も取れるようワイヤー2本吊りとしました。構造は凹アルミアングルに角材を組み合わせワイヤーで吊ったものです。3か6個を使ってスピーカ下に敷きます。個数はスピーカの重量で考慮することができます。
出品者のコメント:
 設置の簡単なフローティング構造を色々考えていますがなかなか手頃な方式は難しいですね。まだ工夫の余地は有りそうです。

 音への効果はこれでも充分そうです。
肥後 さん
 デジタルでのRIAAカーブ補正第2弾。正式DAC基板の作成とRIAAフィルターのbパラメータの違いと、FIR,IIRフィルターの音の違いをデモして頂きました。

 若干音の違いは感じられましたが微妙な所ですね。

 
出品者のコメント:
 今回は前回の続きで、IIRによるフォノイコのb2係数無し(ゲイン偏差小、位相偏差大)とb2係数あり(ゲイン偏差やや大、位相偏差小)の聴き比べ、
およびIIRによるRIAAとFIR(線形位相)によるRIAAの聴き比べをして、皆さんのご意見を伺いました。
 b2の有り無しでは、ヒトの耳は高域の位相回りには鈍感なので、ゲイン偏差重視のb2無しがいいのではないかという結論になりました。これは世間でよく行われているやり方です。
 IIRとFIRについては、差は微妙ながらいちおう違いはあり、どちらがよい音に感じられるかは意見が分かれました。ただ原理的にはアナログRIAAと等価であるIIRで組むというのが正当だろうと思います。
 レコードをよい音で聴くには、アナログでフォノイコライザを組むのが良いと思われますが、今回のデジタルフォノイコは技術的な面と、位相回りに対するヒトの耳の感受性の検証などが思いのほかおもしろかったと思います。
 
製作記事はこちら
櫻井 さん
 まだパターンのバグは残っているようですが、前回の改良版を音出しで紹介して頂きました。
 表示も大きくなり見やすくなりました。
出品者のコメント:
SD card player + USB DAC + software SSDAC on XMOSです。
今まで使っていたTIの電圧出力型のDAC8581がNRNDになっているので、現行品の電流出力型DAC8811に変更しました。
またデジタル用の電源回路(1Vと3.3V)も部品を見直してすっきりしました。
小さくてみずらかったOLEDも大きめのものに変更しました(0.96インチ->1.3インチ)
カットやワイヤは飛ばさなくても動いたのですが、デバッグ用のコネクタの向きを間違っていたりします。
今どきは基板製造はとても安価にできるのでどんどん改良しようと思います。
もう少し完成後が上がったら基板の配布を考えようかななどと思いますが需要はあるのだろうか。
松川 さん
 各地の夏のイベント、花火大会の録音の模様を紹介して頂きました。

 花火は音圧が高いのでなかなか録音は難しいですが、良く録れていました。
出品者のコメント:
横浜市立大学の花火は、風防をつけていません。
https://newmarkmanncaffe2.blogspot.com/2023/11/73.html
東海大学の花火は、風防付きです。
https://newmarkmanncaffe2.blogspot.com/2023/11/69.html
ふじさわ江の島花火大会の花火は、海岸沿いで風があったので風防付きです。
https://newmarkmanncaffe2.blogspot.com/2023/10/
左の波形は、東京工業大学「すずかけサイエンスディ」で行われた抗張力コンクリートの圧縮破壊試験でコンクリートが破壊した時の音の波形でした。
https://newmarkmanncaffe2.blogspot.com/2023/05/blog-post.html

スナップショット


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