有機トランジスターアンプ 柴田 さん | |
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アンプ本体は重くて運ぶのが大変なので、説明のみになりました。最初は、有機トランジスタをデジタル回路に利用していたものを分けてもらってアンプを作ってみましたが、ノイズがひどいものでした。しかし、音質が違っていたことからオーディオ用としての可能性を感じ、追求しているとのこと。山形大学にお願いして作ってもらったものは、ゲインが小さかったので、再度東大にお願いしてオーディオ用のトランジスタを開発しています。ゲインが100倍ほど高くなりましたが、まだ不足しているため、入力に昇圧トランス+有機トランジスタで組み上げたそうです。出力は、通常の半導体です。
有機トランジスタとしては、pch型のみが実用化できていて、ドレイン電圧は30Vで動作します。パワー段として利用するために多数をパラ接続にして試してみましたが、まだ長時間安定に動作するレベルではないとのことでした。 今後の発展が期待できるとおもいます。 |
出品者のコメント: 初めて参加の三土会、どれも面白く魅力的な作品に聞き惚れあっという間の4時間でした。 有機トランジスターはデジタル回路の応用研究が進んでいますが、試しにアナログ素子として使ってみたところ、危惧していた直線性はクリアー、ノイズは真空管レベルを超えますが、出てきた音は真空管ともトランジスターとも違うクリアーにして奥行のある音質ではと感じています。製作したアンプは山形大学製のデジタル回路用有機トランジスターを転用したため、ゲインが少なく、前段に有機トランジスタ、中間にオペアンプ、終段にシリコンパワトラを使用したハイブリッドです。現在、東大にお願いして、ゲインを上げたオーディオ用有機トランジスタ―を試作してもらい、特性評価中です。うまくいけば次回の集まりにはこのトランジスターを使用して製作したアンプを持参出来ればと考えています。 |
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2E24P.P.(6P23P)P.P. 3結(5W)/5結(10W)アンプ 高間 さん | |
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モービル用送信管の直熱管です。本来は、話す時だけヒータをONにするため、立ち上げが2秒以内の仕様になっているそうです。リップルフィルタ、ヒータ用の電源を贅沢に使用しています。バイアス自動調整回路を採用しているので、差し替えが簡単にできます。6p23pは2E24と同特性なので、アダプタを作って使えるようにしていました。
最初は5結接続で聞いてみました。立ち上がりの早さでは、電源ONから0.8秒で音が出ることをデモしていました。ただ、会場からは電源をONにしてから音がどんどん変わっていき、1分くらいすると安定するとの意見が出ていました。5結でもバランスのとれた音に仕上がっていると感じましたが、3結用に調整してあるともことで、3結できいてみたところ、音に伸びと余裕が出てきました。 |
出品者のコメント: |
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フローティング ツィータ 石田 さん | |
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ツィータを取り付けている箱をフローティングできるように工夫しています。通常の状態とフローティングの状態を聴き比べしてみました。フローティングの方がくっきりした音に変化していました。会場からは、広がり感、奥行き感がでたとの意見がでていました。 |
出品者のコメント: スピーカエンクロージャのフローティング(振動遮断)はジェルやフェルトなどでも効果が判りますが、積極的にフラフラ状態で共振周波数を下げ、一段と遮断効果を高める形状で試作してみました。 構造はチョッと判り難いですが内部で細いワイヤーロープをつかいツィータboxを吊り下げる形になっています。 ウーファを含めたスピーカエンクロージャ全体を吊ってもフォローティングの効果ははっきりと出ますが、ツィータのみだと更に顕著に出て判り易くなるようです。 |
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YAMAHA X6947AO 8Lテパードダクト バスレフ 浅川 さん | |
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ウーハーの箱の底にはフェルトを敷き、ツィータの箱の底にもクッション材を入れております。ウーハーの箱の後ろにはテーパ状のバスレフポートがあります。最初は接触不良とエージング不足などもあって不調気味でしたが、鳴らすに従って音が伸びてくるようになりました。
20分間くらい鳴らしていると、安定した音で再生できていたと思います。 |
出品者のコメント: このYAMAHAのスピーカーユニットとみられるものは口径が93oφとそれなりの大きさなのでもっと元気よく鳴るかと思ったのですが広い?会場には役不足だった感じでした。又、このスピーカーユニットはググってみるとと3年くらい前までは¥960程の価格で扱われていたようです。貴重な機会を頂きありがとうございました。 |
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上野さん24bitDACチップ抵抗版 蝦名 さん | |
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上野さんのR-2R 24bit DACを0.1%精度のチップ抵抗で組んでみたものです。チップ抵抗の方が音が良くなる傾向があるので組んでみたとのこと。1.8kと3.6kの組み合わせですが、MSB調整部分は3.57kと1%級の抵抗+半固定抵抗にしてあるとのこと。組み上げて調整しているときに確認してみると0.1%抵抗を使用した場合は1.8kと3.6kだけで調整不要になることが分かったとのことでした。NOS-DACらしい分解能が高く、延びがあり、空気感を再現できるような音でした。 |
出品者のコメント: 元々は2.54mm間隔のリード抵抗を付けるパターンですが、1608サイズのチップ抵抗を載せることができるので作ってみました。mouserで1.8k、3.6k、3.57kなどを手配しましたが、1608サイズの抵抗、特にE96系列の抵抗は在庫が無いものが多いようで、夏に発注して、全部届いたのが冬になっていました。 リード抵抗を使った時でも素直な音でしたが、チップ抵抗にすると細かい音まで再現できるようになったような気がします。 |
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MFI認証脱獄プレーヤー 関澤 さん | |
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ライトニングケーブルを改造して脱獄し、DACにi2s信号を出せるようにしたものだそうです。このあたりは、手作りアンプの会らしい作品になっています。次期i-phoneでtype-Cケーブルになったら認証をどのようにするのか、また脱獄をどのようにするのか期待が膨らみます。
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出品者のコメント: Amazon Music HD(密林音楽) ではなく、Tidalのサブスクで、契約アカウントをオーストラリアで取得、そしてApple社のMFIを脱獄と、凝りに凝ったDACです。お遊びとしては良いですが、実用面では、素直に密林音楽をスマホで聴くのがベストかと思います。 |
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4Way チャンネルデバイダー 小高 さん | |
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周波数変更ボリュームを外に出すと、設定が変わっていることに気が付かないことがあるので、基板上の半固定ボリュームにしたそうです。基板上にテストポイントを設け、テスタで測定して調整できるようにしています。18dB/octの特性にしているため、クロスポイントで位相回転が90°になります。このことは、正相、逆相にこだわる必要がなくなるという利点があると説明していました。 |
出品者のコメント: 先日入手したケースが(基板が入る)丁度良い大きさだったので製作してみました。 関連資料は以下です。 http://www.hi-ho.ne.jp/odaka/quad/sando30.html |
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SSDAC THD+N測定 肥後 さん | |
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WaveGene、WaveSpectra、SoundBlaster PremiumHDを使用し、市販DACとSSDACの高調波の歪率、ノイズなどのスペクトルを測定しています。
NOSは折返しノイズが強く出ているようです。THD+N(%)と音質との関係を調べてみましたが、あまり相関はないようです。 |
出品者のコメント: 測定した市販DACでは、歪率雑音と聴感に相関がありましたが、今回測定したSSDACでは歪率雑音と聴感には相関がありませんでした。 ただ、同じSSDACでも、使用するDACデバイスによって傾向があり、PCM1704、PCM1702、DAC8820のマルチビットDACでは繊細な印象、 6bitδΣ(アドバンスドセグメント)のPCM1795はビビッドで鮮烈、AK4490やPCM5102は中間のような印象がしました。 興味ある方はブログの記事をご覧ください。 |