第233回関東三土会(2023年1月21日)

総括


 新年早々の三土会、十数名の会員が集まりました。
 司会:土屋さん、写真:関澤さん、記録:前田です。

出品作品

30A5の15v版シングルアンプ 土屋 さん
 耐圧の高いトランジスタでドライブしている真空管アンプ。
 トランスは廃材をバラしたトランスをノコギリで切って2個にしてコイルを巻いて作ったモノ、とのこと、驚きのDIYです。
出品者のコメント:
シングルで問題になる電源ハムを「+B接地のプレート帰還」で対策し、同時にループ内からトランスを排除する事でゲイン&位相余裕値を稼ぎ、位相補正回路を無くしました。
シングルの高帰還アンプなので小出力時の歪みは非常に小さいです。
20cmカーボンスピーカー 土屋 さん
 以前の3ウエイから2ウエイに変更。
 感度を上げるためにコーンを50gから28gへと軽くしたが、結果として低域が落ちるのでアンプ(CRを使ったオペアンプ2段)で補正している、とのこと。
出品者のコメント:
スピーカーは機械工学、電磁気学、音響工学が絡み合っていて中々理解が進まず、2年近くいじり回していても最終着地点が見えません。
しかし皆様からアドバイス等頂く事で知識を深める事ができ、少しずつ先が読める様になってきました。

OM-MF4-MICA 6cm 浅川 さん
 これまでのフローティングはフレームを後ろから引っ張る形だったが、今回は押しつけている。
出品者のコメント:
この度は私の準備不足でした。
説明も良く伝わらなかったと反省しています。
フローティングマウントのフレーム(モジュール)はスピーカーユニットを引いて固定していますがそれをこれまではバッフル板に固定しただけの構造のものをリアバッフル側から同モジュールを押して更に強固な固定方法にしたものを初めて発表したのです。
但し今回のパフォーマンスは散々な結果だったと思いました。
又、今回音楽再生のためにアンプと音楽プレーヤーを用意してくださった高間さんに感謝します。

正12面体スピーカー(再) 関澤 さん

 前回、2Wayで失敗したものを、フルレンジで再出品です。
 吸音材の量を調整して、バスレフの効果(Q値)を調整したとのこと。
 指向性の改善の為に、木綿のバスケットを用いて改善したとの事です。


出品者のコメント:
異形のキャビネットは、剛性が有るように思えました。
小口径は、2Wayよりシンプルなフルレンジが合ってます。
「下手の考え休むに似たり」を地でいった様です。
三土会セットの代替 高間 さん
標準の三土会用の機器の代替として持参いただきました。

・タンバン10cmSPと飛び猫製ダブルバスレフ箱
・初期型SSDAC
・中国製D級AMP
・ノートPC+外付けBDドライブ
出品者のコメント:
XMOS SSDAC 櫻井 さん
 前回発表に比べ、FLACデコーダーが公開されたのでそれを追加した、とのことです。
出品者のコメント:
SSDAC付SD cardオーディオプレーヤーです
- FATファイルシステムのアクセス
- FLAC デコード
- Super Sampling (x32)
- シリアルDAC駆動
をすべてXMOSワンチップでこなします。

SSDAC1795 肥後 さん
 BurBrown のマルチビットのΔΣアドヴァンストセグメント方式を採用。
 展示に使う、ということで 1U のラックサイズに組み込んでいる。展示、ということでデザインに凝ってみたとのことです。
出品者のコメント:
SSDACはこれまで128倍16bitマルチビット(DAC8820)、16倍24bitマルチビット(PCM1704)、16倍20bitマルチビット(PCM1702)、16倍24bitΔΣ(AK4490、PCM1795)、8倍24bitΔΣ(PCM5102)の6種類を発表しましたが、バラックでの試聴では、今回発表したPCM1795のものは音が硬い印象がありました。今回はInter BEEで展示デモした1Uラックケース入りのPCM1795SSDACを聴いていただきましたが、ケーシングのためか、エージングのためか、耳が慣れたためか音が以前より柔らかい印象になりました。
128倍16bitと16倍24bitでは、時間軸方向で1/8ですが、ビット深度は8bit(256倍)増なのでトータルでは16倍24bitのほうがデータ密度が32倍大きいです。
パネルは、3Dプリンタで抜き文字入りの薄いパネルを印刷して、両面テープで貼ってあります。
 
SSDAC参考ページはこちら
新作バウンダリーマイク と マイク設定位置と音の違いなど 前田 さん
 新作のバウンダリーマイクと新しいマイクアンプ回路の紹介。

 録音データの試聴は、バウンダリーマイクの基材(木かゴムかプラか)の違いとマイク設置位置の違いによる音の差を聞いてみました。
出品者のコメント:
 lバリバリのクラシックファンの前田@厚木です。
 
 これまでと違う回路でバウンダリーマイクをもう一つ作ってみました。
 マイクカプセル内部のFETのD−S間に 4.5 V かかるようになっています。
 少し小型化し、ゲインも変えられるようになっています。またステージの床の色に合わせてカバーの色を変えられるようにしました。
 
 視聴はバウンダリーマイクの材料の違い(鉛シート付合板、ゴム、アクリル)、マイクのピアノからの距離の違いによる音の差です。
 違いはあるのですが、結局好みによるところが大きいのかな、と思います。

スナップショット


編集パスワード: