第231回関東三土会(2022年10月15日)

総括


大分過ごしやすい気候になってきました。コロナ関連の制限も緩和されてきたため秋葉原も人が増えてきました。
今回は新しい人も参加し、アンプ、スピーカー、DACなどの発表があり、活発に議論されました。

出品作品

名無しEL3Nシングル モード セレクタブル アンプ All サイドコンタクト管 リベンジ 高間 さん
 珍しい球を使わないのは勿体ない、ということで、サイドコンタクトのEL3Nのアンプを作製、ボタンで三結、UL、
五結が切り替えられるようになっています。
 電源を入れたまま切り替えられるように電源供給回路を工夫しています。
 出力トランスは中華製なので、特性は今一ですが、FBでそこそこの特性が出ているとのことです。
出品者のコメント:
TASCAMアンプ改 松川 さん
 中古で購入したTASCAMのアンプの中身を入れ替え、トランスやキャノンコネクタなど利用できるものを利用しつつ、
DACなどを追加したアンプ....ですがメインのアンプはアイテンドー。
 もう一つの出し物は自作マイクで、架線橋で録音した電車の通過音。
 最近の線路はロングレールなので継ぎ目の音がなかなか聞けないのですが、ポイント部分の通過音で懐かしいガタンゴトンという音が聞け、
生々しい音で録れていました。
出品者のコメント:
アイテンドーの基盤は、デジタルかと思ったらクラスABだそうです。±60Vまで入力すると100Wだそうです。
電車音は、小袋谷跨線歩道橋の横須賀線下り側の欄干からです。引き込み線があり、朝は引き込み線から待避線への回送があり、そのため線路がロングレールではなくウ切り替えがあり、結構いい感じで電車っぽく採れていたのではないかと思います。
オーラサウンド 2Way 石田 さん
 お寺で落札したオーラサウンドのSP、使っていなかったのでボイド管に組み込み、1.5l、フロントバッフルは浮かせているとのことです。
 口径は 4 cm くらいでダイソーとほぼ同じ、素性は良さそうだけれど 100 Hz は苦しいので 200 Hz でCRの一次で切っている、
能率は 86 dB なのでパワーは必要、とのことでした。
 ウーファーはデイトンの 14 cm、フィルタは二次で逆相で接続しています。
出品者のコメント:
10cmフルレンジ 土屋 さん
 いつもの自作振動板スピーカーユニットでの発表です。振動板は 7 cm のアルミでセンターコーンは缶ビールの底。低域はアンプで延ばしています。
 コーンの角度を変えて(自作の強みですね)広域特性を調整しているとのことでした。
出品者のコメント:
アルミ振動板は低域と分割振動を考えれば7cmがベストかなと思います。
今回のユニットからボイスコイルのインダクタンスを更に減少させ、センターキャップ共振をコントロールすれば、13khzまでほぼフラットにできる感じがしますので暇を見て作ってみようと思います。
密閉箱は原理的に低域が出にくいのですが、低域過渡特性と歪みが良いので、積極的にアンプ側での低域補正を行っています。今回は30hzで10db補正でした。
低価格スピーカー 関澤 さん
 料理屋の店舗を解体しているところで分けてもらったスピーカーに、スタイロフォームでボックスを作り、超廉価スピーカーとして発表。
 スピーカーが、使用目的から音声帯域用と思われるので帯域は狭いようですが、なんといっても軽い!!ということで面白い試みだと思います。
出品者のコメント:
 スピーカーボックスを作る上での一般論は、「重、強、大」が定説ですが、そのアンチテーゼとして、「軽、柔、小」で、チャレンジしてみました。
 スピーカー・ユニットが非力でしたので、今ひとつの結果でした。
 もっと振動板の移動量の大きいユニットを用いて、箱を積極的に鳴らす実験を行う予定です。
6cm OM・OF4 Mica✕2組 1.フレームマウント 2.フローティングマウント 浅川 さん
 前回左右のスピーカーの極性を間違えていたようなので、リベンジ。スピーカーをバッフルに固定したものと浮かせたものの2種類を持参、聞き比べをしていただきました。、
出品者のコメント:
今回はリベンジも少し有りますが一番の目的はスピーカーユニットをフレームマウントしたボックスとフローティングマウントしたボックスから出るの音の違いを比較して会の皆様に聴いて戴く事でした。
それらの音は明らかに違います。但し賛否の両者がありました。
中高域の明確さでフローティングマウントが良いと思いましたが一方で低域の立ち上がりに難があった?との意見もありました。又、このスピーカーユニットはフレームが鉄のせいで鳴きが出るのではないだろうか?と感じました。まだ一工夫必要かと思っています。
この試みはやってよかったと思いました。
FN1241 森 さん
 今回初登場でDACの発表をいていただきました。
 新潟精密の FN1241 を使ったDACで、昔流行った
FN1242 は既に無くなって入手困難だけれど、FN1241 は入手可能なのでこれでもできることを見せていただきました。
出品者のコメント:
音源の評価について 肥後 さん
 mp3に圧縮したものとオリジナルでは音が違い、mp3では高域が落ちていることが多く識別できたのに、最近の圧縮ものは高域特性を見ただけでは区別がつかなくなってきているようです。
 また、市販のCDで初出のCDとその後出されたアルバムでは音質が違っていることがあり残念です、とのことでした。
 後者は古い曲の場合、元々の音源がテープで改めてマスタリングすることで音が変わったのでは?という意見が出ました。
出品者のコメント:
これまで経験的に、音源の圧縮、非圧縮の判別方法として、対象の音源ファイルをFFTにかけたときに、20kHz〜22.05kHzまでの帯域が入っているかどうかを見ていました(CD音源を基準とした場合)。
この方法でほぼ100%判別可能でした。
今回はBluetoothのロスレスオーディオ基板というものをaliexpressで入手したので、同様にFFTを見たところ、帯域は制限されていなかったので、一見非圧縮で伝送されたように見えます(真実はわかりません)。
また、CDからリッピングした同じ曲でも、オリジナルアルバムかベスト盤かで音質が変わることがあるためFFTを見たところ、マスターが同じ録音でも、収録アルバムによって帯域が違う場合があることがわかりました。
20kHzで制限しているものよりも、22.05kHzまで入っているものの方が音が良いです。
録音データ、マイク位置の差 1.2.3 前田 さん
 複数のマイクを設置場所を変えて同時録音し、マイク位置の違いによる音の違いを聞かせていただきました。
 客性のマイクは雑音と残響が大きくなり、やはりステージ近くのマイクが良さそうです。
出品者のコメント:
バリバリのクラシックファンの抜作三太郎 こと 前田@厚木です。

 合唱と管楽器、ピアノの録音をマイク位置を変えて聞いていただきました。
 好き好きがあってどれが良いかは簡単に判断できません。
 バウンダリーマイクも2種聞き比べましたが、微妙です。

 そろそろ、客席後方の録音はやめようかな、というところですね。

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