第230回関東三土会(2022年09月17日)

総括


 人数制限と(まだ)連絡先の記載が必要ですが、7,8月と中止とした三土会を再開することができ、久々のオーディオ談義を楽しみました。

出品作品

FMラジオ改 肥後 さん
 以前製作会を行ったFMラジオの改版です。
 以前のバージョンは電源を切っても微小電流が流れていたため、長い間使わないと過放電で電池が膨らんでしまいましたが、改良版では完全に電源を切るようにしたそうです。
 その他、USBコネクタをCタイプにしたり、アンプの石も変更したそうです。
出品者のコメント:
電源OFF時に電池が完全に切れるように改良したので、電池が劣化しにくくなりました。また、LCDを標準装備とし、コントラスト調整機能を追加しました。充電はUSB-Cにしました。
もし希望者がある程度集まるようでしたら、基板頒布または製作会を考えます。
製作記事はこちら
12BH7A YAHAアンプ 肥後 さん
 ヘッドフォン用の Yet Another Hybrid Amp. だそうです。USB-Cタイプは 5 V だけでなく他の電圧も供給できるので、12 V を使って真空管を駆動しています。
 出力素子をトランジスタで作ってみたら負荷が重すぎるようなのでFETにしたとのことでした。
出品者のコメント:
思いのほか音がよかったので、かたちにしました。
詳細は製作記事をご覧ください。
デモの音源にはSSDAC搭載SDプレイヤーを使用しました。
電源に使用したUSB-Cの15V電源は、USB PDという電源規格で、対応USBアダプタの出力をデコイモジュールという小基板で受けてショートパッドで電圧を設定することで、5Vのほかに9V、12V、15V、20Vで最大100Wを供給できます。実験や試作にとても便利です。
今回使用した30W USB電源はこちら
USBデコイモジュールはこちら
 
前田さんよりご指摘をいただいた信号の反転については、左右が同じであれば気にしないで良いと考えていましたが、チャイコフスキーの1812の大砲の音のような場合は、確かに正圧で押されるのと負圧で引かれるのでは印象が違うような気もします。録音からプレスまでの全工程で、信号反転しないようになっているかどうかですね。
出力管差し換え、5結、UL、3結切換可能 プッシュプルアンプ(SDGsアンプ) 高間 さん
 落札したシャーシを元に、真空管を差し替えることができ、かつ5極管動作、三結、UL接続を切り替え可能なアンプを作製。
 シャーシには電源トランスとチョークは付いていましたが出力トランスが無く、これは別途中華製を購入したそうです。
 実際の切り替えは電源を落とす必要があるので一寸時間はかかりますが、切り替えて聞き比べをやって頂きました。
出品者のコメント:
真空管アンプを何台も作っていると置き場がなくなってくるので、作ったアンプを処分しようと思うのですが、一から作ったアンプには思い入れがあって実行は難しいものです。このアンプは製作後にヤフオクで売却することを前提として、ヤフオクで購入したシャーシに需要の有りそうな仕様の回路を設計して組み立てたものです。
アンプの製作にかかった実費以上で売却できれば、それを元手に新しいアンプを作ることができるので、理論的には金をかけなくてアンプを作り続ける事ができるわけで、はやりのSDGsにも繋がると思っています。

アンプの特長は、6L6GC,EL34,KT88,6550,6G-B8,8417などを無調整で差し替えできることで、手持ちの真空管の音の違いを楽しむことができます。また、内蔵のDCサーボ回路により真空管のばらつきも吸収できるので、ペアチューブでなくても完全なDCバランスがとれます。
真空管のモード(5結,UL,3結)やNFB帰還量も変えられます。

20cm2Way 土屋 さん
 ユニットの自作に萌える土屋さんの改良版。

 前々回報告のアルミコーンの3Wayを2Wayに変更したものです。
 ボックスのコーナー(テーパー)の作り方を聞かれて、「きれいに線を引いてのこぎりでその線に沿って切るだけで、技術は要りません」とおっしゃいますが、その"線に沿ってのこぎりできれいに切る"のが凄い技術だと思うのですが....。
出品者のコメント:
このスピーカーを作り始めてから1年以上になりますが未試験項目、不都合の改善、意匠、などやりたい事は沢山あるのですが、余り急いでやると低い完成度の状態で取り返しの付かない事になったりするので、色々ため込んでからボチボチやってます。
前回は箱振動対策で3wayにしましたが、浅はかな考えだと気づき今回2wayに変更し箱の補強もしました。
至近で聞くと定位のフラつきが少なくなり少し聞きやすくなったと思います。
バンブースピーカー 竹内 さん
 久しぶりに登場のバンブーオーナメント。
 最初は他のスピーカーと並べて試聴を始めたのですが、横に置いてあったスピーカーを遠ざけると音が変わってすっきりした音になり、あらためてスピーカーの設置位置、周囲の影響で音が変わることを認識させていただきました。
 ネットワークは他のスピーカーセットと併用できるように定数を切り替えられるようになっています。
出品者のコメント:
ONTOMOMOOK 2022 OM・MF4 Mica テーパードバスレフ 浅川 さん
 9月15日に発売される、というスピーカーに合わせて事前に箱を作って待っていた、とのことでした。小口径のテーパードバスレフです。
 取り敢えずのせてみた、とのことですので、これからいろいろ改造が入るのかな?
出品者のコメント:
今回の作品はだいたい狙い通りの音だったと思います。
此れからは改造と言っても差し支えないですが同作を基本と考えたら違うバージョンを作ってみたい考えはあります。


ONTOMOMOOK 2021 OM・Of101 テーバードダクトバスレフ 浅川 さん
 オンキヨーの10cmのスピーカーを使ったテーパードバスレフ。箱は8L。
 前回のバスレフポートは円筒形でしたが、今回は長方形のポートとし、バスレフポートに木製ブロックを挿入することでテーパーの具合や共振周波数を調整できるよう工夫しています。
出品者のコメント:
今回の作品は完全に失敗でした。帰ってチューニングを高い方向に戻したら音質が戻ってきました。
これは低域特性を偏重しすぎた結果だと言えます。お恥ずかしい限りです。そしてテーパードダクトはまだよくわからない点が多い気がします。
関東三土会の皆様の助言有り難うございました。
録音 各種 ギター、ピアノ、合奏、他 前田 さん
 自作マイクの録音データの試聴です。バウンダリーマイク、スタンドの位置を写真で示しながら実際の音の違いを聞かせていただきいました。
 また、左右の位相を反転させたもの、両方とも反転したものも聞きましたが、左右逆相はわかりますが、両方反転したものはわかりませんでした。
出品者のコメント:
 バリバリのクラシックファンの抜作三太郎こと前田@厚木です。
 
 今回もいろいろ聞いていただきました。
 ギターは他の楽器に比べて音量が小さいので難しいですが、今回はバウンダリーが良く録れていたと思います。
 生演奏の場合はマイク設置位置が制限されるので致し方ないところはありますが、バウンダリーがよく働いてくれています。
 
 聞き比べは大きい部屋では難しいかな、と思いました。

スナップショット


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