関東三土会
100 回記念 一般お披露目大会

2009年5月4日 (於麻生市民館)

事前案内のページはこちら
内容
実演
実演の様子です。
展示
展示していた機器です。
手作りアンプの会の歴史
「手作りアンプの会」の立上からの経緯を簡単に紹介しました。

使用機材、会場の様子等


高間さんが車で運び込んだDIATONE DS-97C
32センチ3Wayフロア型スピーカシステム

 
堀尾さんのマランツSACDプレーヤSA8001
会場の様子
 
午前中の進行係の面々

実演

発表時間 発表者 作品タイトル カテゴリー コメント
11:00 石田 ルビジュウムクロックCDプレーヤ DAC・CDプレイヤー SonyのSCD-XE6をルビジュウムクロックで動作
ルビジュウムクロックデジタルアンプ アンプ ルビジュウムをクロック源としたデジタルアンプ
 
ルビジウムクロックと水晶では、明らかに音が違いました。人間の感覚で捉えられない差だと思うのですが、このあたりが面白いところです。
機器の 説明はこちらです。

11:20 前田@厚木 88.2kHz Sampling CDPlayer DAC・CDプレイヤー 通常(44.1kHz)の倍のサンプリング周波数で動作するCDプレーヤー。上野さん設計DAC。
 
88.2kHzCDという、他には絶対存在しないCDを作ってしまうところがすごい。
雷の音は天下一品でした。
機器の 説明はこちらです。

11:40 堀@榛東村 6B4Gシングルアンプ アンプ チューニングをしたらJAZZ用になってしまいました。
 
粋でクッキリしたサウンドでした。機器の 説明はこちらです。

12:00 K.ame 25HX5 SEPPステレオパワーアンプ
 (出力30W+30W)
アンプ 何れの球もテレビ用です。6BQ7Aは6DJ8のご先祖様、25HX5は25E5と50H-B26を足して2で割った様な球です。終段はビーム管接続のSEPPで自作の72Ω:4―8―16Ωのマッチングトランスを使っています。電源トランスも自作です。
 
端正な音でした。 制作者の意図がよく表れていたと思います。機器の 説明はこちらです。

12:20 関口@舘林 WE-300B Single AMP アンプ A&Vフェスタ2008に 出展したものです。
MG-850 バスレフ スピーカー マグネシウムのフルレンジです。チューニングを進めました。
 
関口さんの音作りのうまさが出ていました。色々なジャンルの曲をそつなく、甘美に聞かせてくれます。
機器の説明はこちらです。

12:40休憩
13:00 宇多@茨城 タマリントン超三結 SEPP/OTL ローテク号 アンプ 昨秋に茨城オフに参加したアンプです。 電源と前段を改造しました。
 
なめらかで、適度に粒立ちがよく臨揚感のある再生音。フュージョン系だけでなく、人の声も得意と感じました。
「聴くも涙,語るも涙・・・・」宇多さん得意の売り口上が見事でした。 機器の説明はこちらです。

13:20 川尻@渋谷区 VT-62 シングル 初音ミク Ver. アンプ 2月の三土会に出品したミクアンプです。残念ながら整流管は 83V に変更しています。

流石VT62!選曲のせいもありましたが、きれいで粒立ちのよい音でした。大口径ウーハを鳴らしきれないのではないかとのことでしたが、
オーケストラなんかもきちんと再生できていました。また、最新作ヒット曲も聴かせてもらいました。
機器の説明はこちらです。

13:40 Yasue PCL86 超三極管接続P-P アンプ “A&Vフェスタ2008”に応募したアンプです。 アサヒ・ビールからも感謝状が・・・?

ご存知、安江さんのasahiビール缶アンプ。実装に様々な工夫が盛り込まれています。アンプ内部の構造、組み立て方法、調整半固定ボリュームの位置など、
工夫点、制作の苦労話などを交えて説明して頂きました。くっきりしていながら、なめらかな音でした。
機器の説明はこちらです。

14:00 見元 TDA2009A BTLアンプ アンプ 1万円でできるローコストICアンプ。
8cmフルレンジスピーカー スピーカー 個性的かつ安っぽい概観からは想像できない本格的な音がします。
 
ICアンプと自作スピーカーのセットです。 透明アクリル半球を使ったエンクロージャーが特徴です。DS-97Cに較べると、
大音量や、超低音、多数の音源の再生は苦しいですが、単音系の音はバランスがよく、素直に再生できていました。
機器の説明はこちらです。

14:20 本村@海老名 300B Loftin White アンプ Plitron OPT による2A3のLoftin White 動作定数をそのまま使ったシングルエンドです
 
自宅のモノラルスピーカーで再生した音をペアマイクで録音した音をを再生。
使ったソースの音を聞いた印象になりますが、くっきりしているものの、僅かに刺激的な音か?
機器の説明はこちらです。

14:40休憩
15:00 みむら オーブントースター超3 アンプ 三土会初参加時の思い出の作品です。パンを焼くパフォーマンスは残念ながらありません。
 
昔 "ピカピカ" のシャーシに憧れて替わりを探し求めた処 "これを" 発見! "セイヨク(制作意欲)" を満たす?
タイマーツマミを SW付きボリュームに玩具の間欠ギヤーを使用したりとアイデアの宝庫です. 試聴終了後-スイッチOFFで チン-!  完成度 群抜です!
機器の説明はこちらです。

15:20 松本@那珂市 全段差動PPアンプ アンプ 小生が作成した全段差動PPアンプ5台のうちの1台を持参します。どれが行くかお楽しみに。
 
手持ちのアンプで出力の大きいモノで参加, 発振し易い球でプレート配線にフェライト・コアを取付け(並びが綺麗でした),
アンプ比較時の取扱い安さを考慮し端子は全面へ配置してあります.
機器の説明はこちらです。

15:40 鈴木 共振周波数を複数持つ小型スピーカー スピーカー 小型ですが最低共振周波数をかなりのところまで下げてあるローブースト型フルレンジです
 
ー人で試行錯誤を繰返し現在に, 先入観や評価の鵜呑みをせず取組んで来ました。
詳細説明はHPで. (これを見ると増々解らなくなった人も居たりしましたが!)
機器の説明はこちらです。

16:00 事務局 エキシビジョン その他 色物競演! 大塚CDプレイヤー蝦名100パラアンプ上野球形スピーカー   (A&Vフェスタ2009自作オーディオ自慢大会参加作品)
 
 

大塚,蝦名,上野 協演(スピーカとアンプは、2009年AVフェスタ人気No1になった作品) 一部では 色物トリオなどと・・・確かに カ・ラ・フ・ル でした。
CDP & DAC:大塚さん(CDPは上野さんのキット、DACは上野さん設計R-2R基板使用)
スピーカ:上野さん球形スピーカ
アンプ:蝦名さん100パラアンプ


実行委員長 閉会の辞


以下展示品の説明


カテゴリー 出品者 タイトル
アンプ 堀尾@埼玉 KT-88 痛アンプ 自称 日本初のオーディオ痛アンプ

KT-88を出力球とした痛アンプ

痛アンプとは、シャーシにアニメキャラクターのイラストを貼り付けたアンプを言う。
このアンプを製作したのは2008年5月ごろ。この時点において、Web上にはオーディ オ用痛アンプは存在していなかった。(ギターアンプとしての痛アンプは存在した)
よって、このアンプは日本初の痛アンプを自称する。

痛アンプは次のように製作する。4
1)通常の真空管アンプと同様にソケット穴開けなどのシャーシ加工を行う
2)シャーシ全体に紙やすりをかける
3)下地材(ラッカー)を2,3回吹き付ける
4)塗料を10回程度に分けて吹き付ける
5)プリンター用ラベルシートに萌えるイラストを印刷する
6)シートを乾燥した塗料の上に貼り付ける
7)シャーシ上の穴に沿ってシートを切る・
8)アンプを組み込む

アンプとしての構成は、
・12AX7を用いたSRPPによる初段
・ソフトン社の出力トランスRW120を用いたKT-88UL接続
・NFBなし
・電源は東栄のP-180Aを使用


アンプ 大塚@川崎市 2E24シングル単段アンプ 専用の半導体ドライバーアンプで駆動します。

半導体ドライブ 2E24 A2級シングルアンプ

○半導体で真空管をドライブしたらどんな音が出るのだろうか?という興味から 製作したアンプです。結局、 出力段とドライバー段は別のケースに組んだ二部構 成となりました。
○ドライバーアンプのゲインは約30倍。プラス側にスイングしたときに、出力 段真空管(2E24)のグリッドに電流が流れても良いように設計してありますので、 出力段を力強くドライブすることが可能です。
○出力は約1.2Wと小出力ながらしっかりした低音と、トリタン直熱管らしいす っきりした中高音が聴けるアンプに仕上がりました。
○なお、ドライバーアンプにつきましては、当会蝦名氏の設計、協力により製作 いたしました。
アンプ 川尻@渋谷区 VT-62 シングル 初音ミク Ver. 2月の三土会に出品したミクアンプです。残念ながら整流管は 83V に変更しています。

VT-62シングルアンプ 初音ミクバージョン

VT-62のシングルアンプですが、カソードチョークを用いたカソードフォロワ 直結ドライブで、比較的低電圧大電流のA2級動作によって約4Wの出力を得 ています。
初段がWE404A、ドライバが6AU6A、整流菅が83Vです。
内部の部品配置を優先してレイアウトしたら、シャーシ上面ほ大きな隙間ができ てしまって間抜けなので、ミクに入って貰いました。手持ちちのラジコン用のデカールがうままいことはまって、 いいアクセントになってるのではないかと自負しています。

アンプ 宇多@茨城 タマリントン超三結 SEPP/OTL ローテク号 昨秋に茨城オフに参加したアンプです。 電源と前段を改造しました。

(1)本アンプの試作経過:
 田中 安彦氏の開発・命名による「タマリントン」回路、すなわち電圧増幅管およびパワートランジスタをダーリントン 接続した基本的な電力増幅回路を知り、その応用のパワートランジスタによる超三結シングルアンプを試作し、 安定動作できる回路的特徴を知りました。 そこでタマリントン超三結回路をベースにバイポーラ・パワートランジスタによる 超三結SEPP/OTL アンプを実現すべく2006年春に試作を開始し 2008年秋にほぼ完了しました。

(2)本アンプの出展歴、構成変遷:
 本アンプは、2006/3/18 の第69回関東三土会に試作原形を出展し、さらに2006/7/15の第72回 関東三土会には電源を強化した改良1型を出展しました。
 この段階ではPhilips 社製のパワー IC TDA1552Q にて トランス・ドライブ位相反転回路を構成し、 電圧増幅管 12AU7/2 および2SC4029 (2SC5200 互換) によるタマリントン SEPP/OTL 部分の動作確認 および音質改良を先行しました。
 2008年に初段を真空管式とし、位相反転段は真空管式のミュラードタイプに変更したのが今回の展示アンプです。  終段のパワートランジスタ等には特殊部品を使わず、殆ど調整を要しない再現性の高いアンプとなりました。

(3)本アンプの特徴と欠点:
 本アンプは、古典的な出力キャパシタを併用した ACアンプ回路ですが、「タマリントン」回路により、安定性が高く 特段の保護回路なしに一電源の SEPP/OTL 回路が構成でき、エミッタ回路の保護抵抗を除去できました。
 音質的には特段の特徴はありません。
 本アンプの欠点は、ドライバー段に相当のダーリントン接続した電圧増幅管 の良好な動作のためある程度高い動作電圧が必要となり、 終段の電力効率が良くないことです。 ただしほぼ同一のパワーが出せる真空管式 OTL のヒーター電力を含む消費電力にくらべれば 若干少なくて済んでいます。

アンプ K.ame 25HX5 SEPPステレオパワーアンプ
 (出力30W+30W)
何れの球もテレビ用です。6BQ7Aは6DJ8のご先祖様、25HX5は25E5と50H-B26を足して2で割った様な球です。終段はビーム管接続のSEPPで自作の72Ω:4―8―16Ωのマッチングトランスを使っています。電源トランスも自作です。
 
25HX5 マッチングトランス付きSEPP

件品格介(出品者本人のコメント・所感など)
初段、前段ともTVのチュ…ナー用の6BQ7A。 終段が垂直出力用ビ}ム管25HX5のマッチングトランス付SEPPです。 フッターマンアンプに見られるスクリーン電圧をプレート電庄よりも高くする事 で、より低電圧大電流が流せ出力インピーダンスを低下させています。 さらにマッチングトランスを入れ、普通のスピーカーを作動させます。

アンプ 松本@那珂市 全段差動PPアンプ 小生が作成した全段差動PPアンプ5台のうちの1台を持参します。どれが行くかお楽しみに。

全段差動PPアンプ

これまでに5台の全段差動PPアンプを製作しましたが、これは最期(最も最近)に製作したものです。ドライバ段は6BQ7Aのパラレルで、パワー段は8 608で構成しました。6BQ7Aはカスコード接続アンプ用の中μ管で、あま り人気は無いようですが、パラレルにすることで内部抵抗を下げました。パワー 段の8608はgmが50Ʊもある高gm管で、増幅率が非常に高く、発振止 めに苦労しました。
本アンプでは負帰還はかけていません。
トランス類は全てケースの中に収納しました。 全段差動アンプは部品点数が少なく、確実に音のでるアンプとして初心者にもお 勧めです。

アンプ みむら オーブントースター超3 三土会初参加時の思い出の作品です。パンを焼くパフォーマンスは残念ながらありません。
 
6BM8オーブントースター超3アンプ

・2004年6月の三土会に出品
・製作の動機
 お金はないけど「つるつるピカピカ」のシャーシにアンプが作りたかった

・製作方針
 1.できるだけ本来の状態を保つこと
 2.演奏中も扉が開けられること
 3.タイマースイッチのつまみは電源スイッチと、ボリュームを兼ねること
 4.さらに、電源OFF時には「チン」と音がすること
 5.ヒータ部を残してライトアップに利用すること
 6.手持ち部品で出来るだけ間に合わせること

・回路: 宇多さんの「クッキー缶」の回路をほとんどそのまま使っています  6AK5-6BM8
さらに詳しい内容は http://www.geocities.jp/al_salam_kaz/vtube4.html をご覧ください。

アンプ Yasue PCL86 超三極管接続P-P “A&Vフェスタ2008”に応募したアンプです。 アサヒ・ビールからも感謝状が・・・?

PCL86超三極管接続ピール缶アンプ

“A&∨フェスタ2008”において 『ベスト人気アンプ賞』を受賞させていただきました。
●収納する部品の容積を計算し、最適なシャーシを検討中に3㍑のビール缶での製作を思いつきトライしてみました。
●内部にはトランス3個、二層のプリント基板に 18個の半導体を集積するなど、高密度な内容となっています。
●ボトルキャップを"音量ボリューム”とするなど 使って楽しいアンプとなりました。
●無傷のボトル入手をはじめ、製作には大変苦労…?  楽しく製作させていただきました。
●アサヒビール㈱様からも『企画・製造・販売部門にアンプの写真を回覧しました』…等の  お手紙を頂くなど大変感謝しております。

アンプ 堀 博之 6B4Gシングルアンプ チューニングをしたらJAZZ用になってしまいました。

6B4Gシングルアンプ

 長い間眠っていた「6B4Gシングルアンプ」 を聞ける様に調整し、聞ける音になりました。 配線は危ない状態がいくつかあります。 育としてはJAZZに向いた音になってしまいました

アンプ 本村@海老名 300B Loftin Whiteモノラル2台  

回路と定数は2A3用のものをそのまま流用しました.
OPTにPLitronを使っています.

アンプ 蝦名@茨城 2SA1015/2SC1815 100パラ無帰還アンプ アタッシュケースに納めた交番前で持ち歩けないアンプ

A1015/C1815 100パラ無帰還アンプ

 電圧増幅段はフォールデッドカスコード+カレントミラー 電流増幅回路を使用し、約30倍増幅しています。出力段 は、プリドライバ段がA1015/C1815の2パラ、ドライバ段 が同じくA1015/C1815の8パラ、最終段がA1015/C1815の 100パラです。また、回路を複雑にしないようにするため、 定電圧電源、DCサーボは採用していません。ケースはア タッシュケースを使用し、入出力端子を側面に配置して縦置 きができるようにしています。
 詳しい説明は、 http://www.minor-audio.com/bibou/NO-NFB_Main/A1015_C1815_100para.htmlにあります。

アンプ 蝦名@茨城 6V6大会標準アンプ 2007年夏の6V6大会の標準アンプ。荒木さん設計、西川さん製作
 
2007年夏の6V6大会の標準アンプ

荒木さん設計、西川さん製作のアンプ。手作りアンプの会 6V6シングルアンプ (3万円プロジェクト推奨) 。
詳しい説明は、 http://www.tezukuri-amp.org/shibu/kantou/otera/2007summer/6v6/std_amp.htmlにあります。

アンプ・
スピーカー
関口@舘林 WE-300B Single AMP A&Vフェスタ2008に 出展したものです。
MG-850 バスレフ マグネシウムのフルレンジです。チューニングを進めました。
 
タムラF7001 300Bシングル・アンプ(forA&∨フェスタ2008)
MG-850フルレンジ・スピーカ


 いただいた、TAMURA社製出力トランス:ト7001をSunAudioさんの モノラル用のシャーシキット:SV一丁E/zeroに シングル・ステレオとして組み 込んだものです。
 フェスタ2008に出品しています。その後 会に入会しました。
(SV-TE/Zero:http://www2.big.or.jp/~sunaudio/topic/sv-chassis.html)

●左右独立のデ・カップリンク
●フィラメント、ヒーターは SBDで、直流点灯
●FETのリップルフィルター
●初段とドライプ段は 直結
スピーカは Fostex社の限定モデルマグネシウム振動板のフルレンジユニツ 卜です。 こちらは、Fostex故佐藤氏に 鎮魂の意味でお持ちしました。
 私が、最初にお会いしたときがこのユニットの視聴会でのことでした。

アンプ・
スピーカー
見元 TDA2009A BTLアンプ 1万円でできるローコストICアンプ。
8cmフルレンジスピーカー 個性的かつ安っぽい概観からは想像できない本格的な音がします。

Peerlessの8cmフルレンジ(830987)を使用したスピーカー

小さな箱からでは低音が出ないという常識に挑戦した作品です。ステイフネス理論では、箱は小さいと内圧が高くなり、コーン紙が押されて低音が出ないと説明 されている。だが、5リットルの箱に8cmスピーカーを入れて5mm動かして も、その圧力は0.5%しか増加しない(小さすぎて無視できる値に思える)。さら に、スピーカーにはコーン紙よりも弱いエッジが付いている。内圧が高くなれ ば、コーン紙が動いた体積分だけ、機械的に弱いエッジが逆方向に動かされ、 エッジがコーン糸とは逆方向に押され、コーン紙の空気の動きを打ち消すためと 考えた。まとめると、小型の箱で低域を出すには、エッジが内圧で動かされない ような構造にすれば良いということになる。
1ケ月間、近くのスーパーからダンボールをもらってきて、カッターとガムテー プで20種類くらいのエンクロージャーを試作。この中から最も音的に良かった 形状が本機である。使用した半球や球には焦点があり、コーン紙から出た平行線 的な空気の振動を1点に集中させ、強調と打ち消しが焦点で行なわれる。だから 背圧がエッジに直接あたる量が少なくなると考えた。10リットルの四角い箱と4 リットルの半球で低音の出方を聞いてみると半球のほうが低音が良く聞こえる。 半球のほうが中高域がやさしくなるようだ。
もう1つは、コーン紙の空気の振動がバッフル板の取付穴で反射してエッジに悪 影響を与えないよう、バッフル板の厚みをユニットのフレーム厚と同じ4mmと し、ユニットをバッフル板に埋め込んでエポキシで固定した。ザグリで対策する 方法もあるが不十分と考えた。
●仕様
8cmフルレンジ。ユニットはPeerlessの830987。最大入力70W。内容積4リット ルの密閉方式。半球には2.5mmのアクリルを使用。バッフル板の材質はMDF、 厚みは4mm。
●音
バランスは良好。細かい音、広がる音、がスムースに出てくる。密閉の窮屈さ、 箱くさい音はしない。

IC(TDA2009A)を使用したl万円でできるBTLアンプ


15年前に差動増幅器にNFBをかけた際の動作解析結果を社内論文として発表し た. NFBをかけたアンプは、理論的には、入力信号と出力信号の差分を増幅して 出力するように動作することになっているが、差動アンプを解析してみると、入力信号と出力信号の差信号以外に、共通ソース電流を変調したような出力もいっ しょに出てくることが判明。この偽信号が無視できれば問題はないのだが、回路 によって発生する量が変化する.これがトランジスタアンプの音をきつく歪みっ ぼい音にしている原因だと考えた。
上記理論確認のため、差動増幅器を用いないICを探し出し、アンプを試作し た.私が確認した限り、TDA2003、TDA2009A、LM383がこれに該当する。この 中から、入手しやすいTDA2009Aを用いてアンプを製作した(TDA2009Aの出力 段のエミッターフォロアに抵抗が入っていないことも選定理由)。
●このアンプ製作を通してわかったこと
アンプの音を決定するのは、電源・使用部品・実装方法・アースポイントの取り 方・シールド・選定した回路方式であり、これら要素が組み合わさったトータル 性能が音の差になると考えている.このため、単純にxx部品を使用したからと か、差動増幅器を使っていないから良い、とは言いきれない。
●仕様
12W+12WBTLアンプ.ヒアリングで選び出した部品を使用。電源はACアダプ タ方式(当初はアナログ電源だったが、DCノイズフィルターを挿入すればAC アダプタのほうがアナログ電源より優位とわかり変更)。電流が流れる部分から 発する電磁気の影響を排除するため、徹底したシールドを実施。2点集中アー ス・実装方式の最適化、改造VR使用。
●ヒアリング
複数の人の意見を総合すると、広がりがあり、きれいで、やさしく、それでいて 分解能も高い音がするようです。このアンプが完成し、聞く音楽の趣味が J-POPからクラシックの楽器の音色に変わった。

アンプ・
CDプレーヤ
石田 ルビジュウムクロックCDプレーヤ SonyのSCD-XE6をルビジュウムクロックで動作
ルビジュウムクロックデジタルアンプ ルビジュウムをクロック源としたデジタルアンプ
 
ルビジュウムクロックデジタルアンプ

 デジタルアンプ(WDAO2)の水晶発信器12.288MHzの替わりに外部 から直接ルビジュウムクロックを入れ、動作可能にしています。
入力をデジタル化するA/DやアンプDACが基本的にルビジュウムの精度で動くので、ジッタが水晶より数桁低くなり、今まで無い緻密で正確な再生音が可能になったと思います。

ルビジュウムクロックSACDプレーヤ

 CDプレーヤ(SCD-ⅩE6)の水晶発信器11.2896MHzの替わりに外 部から直接ルビジュウムクロックを入れ、動作可能にしています。
ドライブやDACが基本的にルビジュウムの精度で動くので、ジッタが水晶 より数桁低くなり、今まで無い緻密で正確な再生音が可能になったと思い ます。

DAC・CD
プレイヤー
大塚@川崎市 16bit R=2R ディスクリートDAC内臓 CDプレーヤ PC用ドライブを使用した手作りプレーヤです。

 AVRマイコンを使用したATAPIドライブコントローラにより、市販のパソコン用CD/DVD-ROMドライブをコントロールしています。  ドライブから取り出されたデジタル信号は、16bit R=2RディスクリートDACによりアナログに変換し、オーディオ出力として取り出しています。  コントローラ本体の設計およびAVRのプログラム、DACの設計は当会上野氏によるものです。

DAC・CD
プレイヤー
前田@厚木 88.2kHz Sampling CDPlayer 通常(44.1kHz)の倍のサンプリング周波数で動作するCDプレーヤー。上野さん設計DAC。

88.2kHz Sampling CD Player

 手作りアンプの会の皆さんの製作例に従って、CDプレーヤのクロックをい じっていたら、倍速で動いてしまうCDプレーヤが見つかりました。
 ならば、88.2kHzサンプリングのCDプレーヤの音を聞いてみよう、というこ とで作って見ました。  当然ながら音源がありません。
 一方、ノートPCのマイク入力はある時期からステレオ入力になっています。 ノートPCにステレオマイクをつければどこでも録音できてしまう。
 ということで、いろいろなところで録音を始めました。88.2kHzサンプリング の音源は自分で録音したものしかありません。
 DAIはCS8416、DACはフルエンシーDACチップFN1242Aと 上野さんのR-2R型DACが入っています。R-2R型DACの抵抗は自称 0.00001%精度で測定、ゼロクロス調整抵抗も固定値(ボリューム使用せず)で作り上げました。
倍速で動くCDプレーヤは殆どありません。探すのが大変でした。
PCに録音してPCで再生すればサンプリング周波数はいろいろ使える、わざわざCDプレーヤにしなくとも、 という話はありますが、PCを立ち上げ る時間が待っていられない、ということで。

DAC 上野@足立区 FIFOメモリ搭載 24bit R=2Rラダー型ディスクリートDAC FIFOメモリバッファを搭載した、24bit R=2Rラダー型ディスクリートDACです。(展示のみ)

FIFOメモリ搭載24bitR=2Rラダー型ディスクリートDAC

DACを作ろうと思うと、普通はD/Aコンバータ用の専用ICを使いますが、それでは 面白くありません。そこで、D/Aコンバータの教科書にある、抵抗をハシゴ状に配置する R=2Rラダー型DACを74AC574と抵抗で組んでみました。 また、DACでは、クロック精度が音質に関係すると言われていますので、3Mbyteの SRAMとCPLDでFIFOバッファを組んで、44.1kHzの24bitデータを約0.76秒溜 め込み、内蔵の水晶発信器のクロックで再生します。水晶発信器は44.1kHz系 (33.8688MHz)と48kHz系(36.864kHz)を搭載しており、32 / 44.1 / 48 / 88.2 / 96 kHzのデータに対応します。
入力は8系統で、それぞれ光と同軸を選択可能です。また、8系統のワードシンク出 力が可能です。
デジタルボリュームIC(TIPGA2310)を搭載しており、ボリューム調整が可能です。 コントローラとして、1チップマイコン(ATMEL AVR Attiny26L)を2個使用してい て、DAI(CS8416)、CPLD(Xilinx XC95288ⅩL)、デジタルボリュームIC(TI PGA2310)を制御しています。
基板はオリジナル設計で、CADソフトはEAGLEを使用しました。また、FIFOメモリ 基板はOLIMEX、DAC基板はPCBCARTで製造してもらいました。
詳細は、以下のホームページをご参照ください。
http://www2p.biglobe.ne.jp/~t_ueno/

DAC 蝦名@茨城 上野さん設計16bit R-2R DAC 2006年に頒布されたDAC基板を使って組み立てたもの。HC574 4パラ

上野さん設計16bit R-2RDAC

 上野さんが設計し、頒布した16bitDAC基板を使っています。HC574を4パラにして、HC574による抵抗分を小さく し、R-2Rの精度を上げてみました。 電源は、三端子レギュレータの後ろに4.7Ωと2200μFのCRフィルタを入れ、 ノイズを抑えています。電源による音の変化は意外に大きく、CRフィルタによって滑らかな音になっています。
 詳しい説明は、 http://www.minor-audio.com/bibou/DAC/DAC200608.htmlにあります。

スピーカー 大塚 パイオニアEX-101Aスピーカー  

 基本はVictorのウッドコーン2Wayスピーカーキットです。 いくつかの改造を施しています。改造点は以下のとおり。 ○ SP端子は、ネットワーク外付けのために専用裏蓋を用意し、ウーファー、ツイーターそれぞれ別の端子を設けました。 ○ ネットワークはオリジナルの物の他に、MJの記事を参考にしたものを用意。長時間聞くならオリジナル版ネットワーク、短時間の試聴などにはMJ版ネットワークが良いようです。 ○ エンクロージャーはもともとニス仕上げでしたが、間に合わせのような見るからに安っぽい仕上げでした。手触りも粗くてよくありませんでしたので、仕上げからやり直しました。サンドペーパーでニスを全て剥がし、表面仕上げもやり直した上でチークオイルフィニッシュに仕上げました。もともとチェリー材を使った良質なエンクロージャーでしたので、蜜蝋を塗りこむと本格的な家具調に仕上がりました。

スピーカー 鈴木 共振周波数を複数持つ小型スピーカー 小型ですが最低共振周波数をかなりのところまで下げてあるローブースト型フルレンジです
 
並列配置小部屋構造(MCAP)型スピーカー作例

並列配置小部屋構造型は、私自身が考案して開発したもので、バスレフ共振周波数を 複数有する型式です。このような考え方は数十年前から存在しても不思議ではありませ んでしたが、実際に存在しなかったので、自分で検討して計算、設計、製作しました。 詳細はウェブに全て公開しており、現在では、海外からも『製作したらすごく良かった』と か、『こういうユニットに使用するにはどの型式が良いか?』等の感想や問い合わせも頂 くようになりました。
今回紹介するものは、メインチャンバー1室+サブチャンバー4室の5室にダクトが8本 の構造で、バスレフ共振周波数が8つあるため、37Hz程度以上を再生します。32Hzも 再生はしますが、レベルが低くなっています。この作品は、サブチャンバー4室型の2 作目にあたり、QUO80b型と命名したもので、現在までに自分の他に3名の方から製作、 使用の感想を頂いています。3インチドライバーを使用し0.81cftのサイズながら、大型 システムに負けない低音が出るのでインパクトが強いらしく、全ての方が驚かれたとのこ とでした。
第102回の三土会には、試作品だった1作目を持ち込みましたが、今回はもう少し完成 度の高い2作目を紹介しました。1作目と違い、バックキャビティに余裕を持たせ、ダクト も小さ目として空振りを抑えて最低共振周波数を下げた設計になっています。また、吸 音材も僅かに使用したので、背面からの音漏れが多少抑えられています。
設計上の共振周波数は、91,76,69,58,51,48,44,38Hzとなっており、37Hz以上は十分な 音圧で再生しますが、外形寸法は300W x 300H x 246Dと小型の部類に入ります。
私個人は、バックロードホーン型や共鳴管型が好きですが、自分の望みの仕様のもの は巨大になるため、狭い自宅に持ち込むことができません。しかしながら、MCAP型で あれば、30Hz程度までであれば、中型システムで十分に再生でき、6畳間でもパイプオ ルガンやオーケストラを楽しむことができます。
詳細は、 http://mcap.web.fc2.com/indexj.htmlを参照してください。計算式を全て公開し てありますので、誰でもオリジナルシステムを設計・製作することができます。

スピーカー 上野@足立区 球形スピーカー 2009年1月の三土会に出品したものです

球形スピーカー

2008年冬の手作リアンプの会お寺大会のテーマが、サブロク(180cmx90cm)1枚 でスピーカーを作るというものでした。そこで、球形スピーカー(左右1個ずつで2個分) をサブロク1枚で作ることにしました。
台形のパーツを接着して16角形を作り、それを積層して球体を作ります。台形にする と、効率よくパーツ取りが可能で、12mm厚の栃で外形42cm、内径40cmの球体(内容積33L) を作ることができました。全部で1088個の台形パーツを使用しています。
板材は12mmのMDF、内部にはクツション用の綿を一杯に詰めています。組み立て は木工用ボンドで、木工用のコーキング材で隙間を塞ぎました。
ユニットは、最初はダイトーボイスAR-10Mという10cmを取り付けていましたが、そ の後ダイトーボイスDS-16Fに変更しました。

スピーカー 蝦名@茨城 大沢式伊勢型紙渋紙糸ダンパーSPユニット  

大澤式自作スピーカーユニット

コーン紙は伊勢型紙渋紙、エッジは和紙です。ボビンは雁皮紙と楮和紙を貼り合わせ、ボイスコイルは0.16Φのポリウ レタン線を巻いています。
詳しい説明は http://www.minor-audio.com/bibou/speaker/FE-206sigma200508.htmlを参照して下さい。

ラジオ 松川@鎌倉 電池管四球スーパーラヂヲ 電池管による 4球スーパー・ラジオ

 電池管による 4球スーパー・ラジオです。
 周波数混合 1R5
 中間周波増幅 1T4
 検波/低周波増幅 1S5
 電力増幅 1S4
 IF 455kHz

 ケースは 無印良品のティッシュボックスを利用。
 電源は、電池ではなく、ジャンク品を利用した安上がりAC電源。

その他 松川@鎌倉 トランジスタ色々  

過電流破壊です。きっと
トランジスタの中身をじっくりと見てください。
なんかもやもやがみえてきませんか?丸のあたり。


様々な形のトランジスタたち


その他 岩井 リサージュ波形のデモ 一般(よその部屋)向けのデモを予定.

機材の説明:
左下:ファンクションジェネレータ
左上:オシロスコープ
右下:オーディオアナライザー
右上:プロジェクター

 ファンクションジェネレータ と オシロスコープ で リサージュ波形を描いてみました アンプの 入力 と 出力 の位相差が確認できます. (色々な図形? も描けます) オーディオアナライザー では 大塚さんのアンプ 出力を計ってみました.
 当日 荷物の混乱で ダミーロードが紛失し  スピーカを負荷に繋いだので小さい出力での f特 を計りました. 自動測定を目論んでいるのですが あの部品で納得行く物が無くて たじろいでいます.
 プロジェクターでは視聴覚室の状況を 生中継してみました. (次回はネットでも配信出来るといいなあー!)
     

「手作りアンプの会」とは

 手作りアンプの会とは手作りのオーディオを楽しむ人たちの同好会で、毎月の関東支部の定例会ではその開催が百回を迎えました。
 自作のアンプやスピーカーで聴く音楽は格別です。折角作ったものを他人に見せ、聞いてもらう場や、いろいろな人の評価を受けたり、疑問点を誰かに聞ける場として「手作りアンプの会」を育ててきました。
 老若男女、経験不問で仲間が集い、教えたり教えられたり、情報交換をしたりするグループメールで全国の方々とつながり、今では会員数約700人の会となっています。活動は地域別に集まって例会や試聴会等を開いて、初めて自作に挑む人たちを歓迎、自作のサポートも行っています。

発足
1994年
「6BM8の会」として発足。 秋葉原のオーディオ店でアンプ自作を愛好する人たちが言葉を交わし、同好の士の交流が始まりました。
1998年 会のホームページ開設。入会希望者が続々と増えました。
2000年 インターネットを中心に「手作りアンプの会」として独立、全国規模の活動になりました。
2009年 会員数672名(3/13現在)最近はインターネットによる会員相互の情報交換のほかに、地域別支部の支部会員が集まって、 自作品を披露し、試聴、技術紹介、経験の伝授、などの地域支部の活動も盛んに行うようになりました。

運営
 
関東支部が中心となり、有志で事務局を担当・活動しています。メンバーはHPを参照してください。http://tezukuri-amp.org/
       

地区支部

   地区別に仲間が集いあい、会合や大会を開いています。下記支部を設定しています。
北海道・東北
関東(定例会:三土会)
北陸
中部
関西(定例会:東京真空管)
中国・四国
九州
分科会

   各分科会でホームページに掲示板があります。
  球アンプ(超三、QRP)  真空管を使ったアンプ 
  半導体アンプ  半導体素子を使ったアンプ 
  スピーカ  スピーカの組立製作 
  DAC  DAC、プレーヤの組立製作 
  アナログ  LPの話題 
  測定  測定に関する話題 
  製作技術  アンプ作りの技術 
  録音  生録の話題 
  外道  ちょっと(かなり?)変ったアンプ 
  ラジオ ラジオ受信機の話題 
  オカルト  不思議な現象の話題 

主な活動記録 
全国大会:  2003年 7月  静岡県三ケ日にて
2006年10月   同  
関東地区:  年二回のお寺大会
毎月の例会(秋葉原にて三土会と称して開催、現在102回終了)  
分科会ごとの研究会、秋の山中湖合宿(‘07,‘08)など  
関西地区:  月例会
関西大会  
九州地区:  月例会
九州大会