2002年12月28日
翌朝撮影した集合写真 お疲れ様でした。
会長の小林住職と事務局長の荒木さんの挨拶
今回使用したスピーカーです。
白い箱のSPは大沢さんの手作りスピーカーです。(非常に高能率)
恒例の小型MT管クラスですが、毎回エントリーが減っていました。そんな状況を打開すべく、今回から小型を取りMT管クラスとしました。エントリーしたアンプは7台でした。このクラスに関しては多くを語る必要は無いと思います。いつもながら非常にレベルの高い仕上がりのアンプが集まりました。今回特に面白かったのは石田さんの6BQ5PPでした。ドライブにSATORIアンプのモジュールを使用されていました。このアプローチは初めてだったと思います。以下参加者と入賞者です。
参加:高橋さん 多賀さん 増田さん 田村 石田さん 宇田さん 荒木さん
入賞:田村 石田さん
多賀さんの作品です。一組残して全て抜くとQRPアンプとなります。
増田さんの6BM8超3アンプです。内部にはいろいろと手を入れられていると思いますが、シャーシは何度目かの出展です。
私(田村)の6360超3アンプです。以前作ったものを改造しています。電流正帰還もどきを使っています。
石田さんのサトリアンプドライブの6BQ5PPです。珍しい構成でしょうか。??
高橋さんの12BH7パラシングルです。
宇田さんはユニバーサルアンプで出場となりました。
荒木さんのフィリップス君ドライブのPPアンプです。+まで使っているとの事です。
主催者側の反省として、ウルトラQRPのクラス分けの基準が不明確だったことがあります。プレート電圧を100V以下で切ったため新谷さんのアンプがこのクラスに入り、レギュレーション違反で失格してしまいました。明らかにQRPシングルクラスに入れるべきでした。また島村さんと山田さんのアンプは共に電池駆動ですが、元々の発想がまったく違うため比較は困難な状況でした。次回QRP大会を行う際にはこの辺を考慮して、もっと公平な審査が可能になるように考えていきたいと思います。
参加:新屋さん 村島さん 山田さん 小川さん
入賞:山田さん 島村さん
新屋さんのアンプです。本来はシングルクラスに入れるべきでしたが、レギュレーションの設定のミスからまぎれ込んでしまいました。
次回からこのようなトラブルがないように工夫が必要です。
はるばる大阪から、あの村島さんが駆けつけてくださいました。
このアンプの電源は横に付いている乾電池です。
B電圧は30V。ちょっと部屋が広く実力を確認できませんでした。(残念)
名古屋の山田さんの新作モバイルアンプです。
以前のモバイルアンプより一回り大きいサイズです。
小川さんのDクラスICアンプ
うーん、失格でした。
このクラスのエントリーが最も多く10台のアンプが集まりました。皆さん非常にしっかりしたアンプを製作されています。只、残念な事は凝った設計のアンプが意外と少なかった事です。無謀とも思える球を使ったのは荒木さんだけで、知られていない球を使用した方はごく少数でした。事務局の準備が十分で無かったことと、部屋を区切るなど小出力に適した処置をしなかった事が悔やまれます。音質を問う事が目的のQRP大会でしたが、音量勝負になってしまった事を今後の反省点としたいと思います。プレート損失だけの規制で十分に成り立つと思いましたが、今後基準を見直す必要があると思います。
参加:田村 大門さん 増田さん 内山さん 松本さん 荒木さん 小川さん 宇田さん 田村 藤山さん
入賞:増田さん 宇田さん
大門さんの6SN7シングルアンプです。
100畳でこれだけ鳴ると言う事は普通の部屋ならまったく問題ないでしょう。
増田さん今回はシャーシが間に合わずマナイタアンプでした。
電源の安定化は御家芸ですね。
内山さんの双5極管によるQRPアンプです。
私は好きな音でした。
松本さんの12BH7??シングルアンプ。
コンパクトな仕上がりでした。
荒木さんの3極5極複合管によるシングルアンプ。
難しい球を上手く仕上げられています。
小川さんのオールWEによるQRPアンプ。
WEですよ。
宇田さんのQRPアンプ。
私個人としては、超3でなかったのが残念です。
私のアンプです。
巨コンを付けないとハムが出ます。
藤山さんの25E5アンプ
昔の電蓄に使われた球です。
当初いちばんエントリーが多いと思われましたが、6台のエントリーに留まりました。このクラスになると普通のアンプと変わらない音量が得られています。普段電圧増幅に使用している真空管で十分事が足りる事を証明しています。特に面白かったアンプは上野さんのDAC一体型アンプでしょうか。手作りのDACの段階から逆位相を作りPPをドライブしています。ある意味理想的なPPと思われます。只、繰り返しになりますが、この発想の良さが確かめられる聞き方ができていなかった事が残念でした。
参加:関根さん 多賀さん 宇田さん 高橋さん 小川さん 上野さん
入賞:高橋さん 上野さん
関根さんのPPアンプ
手堅い作りです。もう、普通のアンプと変わらなくなります。
多賀さんのPPアンプ
一組残して全て抜いて、QRP化して出場。
ところが、持ち込んだ巨大オイルコンのトラブルでなかなか良い生音(バチバチと)を出しました。
宇多さんのPPアンプ
位相反転は真中の小型トランスでやっています。
この手のトランス帯域が狭いとか全く感じさせません。
小川さんのPPアンプ
これも前段無しでしょうか。入力トランスは高級品ですね。
上野さんのDAC付きQRPアンプ
DACが4系統あり、位相反転信号も出力します。力作!
高橋さんのPPアンプ。
OP−Ampドライブです。
オカルト分科会が主催するスピーカースタンドのコンテストです。皆さん、忙しい中いろいろと作ってきてくださいました。特に面白かったのは石田さんの磁石フロートスタンドだったと思います。ネオジューム磁石を使ってスピーカーを浮かしています。安定を得るために一箇所だけ蝶番で固定した構造です。ネオジ磁石はとても強くスピーカーを置いても潰れることなく浮いていました。うーむ、凄いです。
また、多賀さんはいつものジルコン砂を大量に使ったスタンドでした。お寺のアルティックを乗せても大丈夫な立派なものです。アルティックでは驚くほどの効果がありました。また、荒木さんの作品は100円ショップで購入した鍋蓋の取っ手とユザワヤで購入した石の球でした。バランスは荒木さんのスタンドが最も良かったと思います。ベアリングを用いたコロより簡単で、効果も同等と思います。これはローコストで結果が良いのでお勧めです。
参加:多賀さん 石田さん 荒木さん 内山さん 吉田さん 岩井さん
入賞:荒木さん
簡単に出来て効果は絶大でした。
云わずと知れた外道部門です。今回特に目立ったアンプは外道の神様村島さんの300B単段アンプと新谷さんのE−3030Bでした。
村島さんのアンプはわずか30Vのプレート電圧で単段構成というとんでもないものでした。本来QRPですが、規格外とのことで外道部門での出場となりました。300Bは30Vの電圧でも中々の音量で鳴っていました。簡単というか、こんな条件でも鳴る事に一同驚きました。
参加:小川さん 増田さん 村島さん 小川さん 新屋さん 多賀さん
入賞:新谷さん
なんと言うか、見ての通り、外道です。
今年開かれる予定の全国大会では、村島さんと新屋さんの東西外道対決が見られそう??
右側のアンプが村島さんの低圧300Bアンプです。
電源にはスイッチングレギュレーターを用いています。
これで、100畳で結構な音圧が得られます。300B恐るべし。
采球オーディオクラブの樫村さんが飛び入りで参加されました。スピーカーを2組持参されました。これは、壺に組み込んだSPです。素直な良い鳴り方でした。写真がありませんでしたが、もう一組のSPは平行な面のない箱で、綺麗な仕上げをされていました。
100畳では音色がわからないと、大会終了後6畳の部屋を借りてじっくり聞き込みをしてみました。写真では小さくてわかりにくいのですが、村島さんの超小型電池アンプ等も、深夜音楽を楽しむのに十分な音量が得られる事がわかりました。CDPの上に乗っているのがそのアンプです。単三乾電池2本でなんと、10時間も鳴るとの事です。(太陽電池で昼間充電し夜間聞くと本当に省エネですね)スピーカーは大沢さんのSPをお借りしました。大沢さんのスピーカーは反応が良くアンプの持ち味を良く聞くことがだきました。このような環境ですと個々のアンプの音質もよくわかります。次回QRP大会を行うときは環境作りをよく考えて実力の把握ができるようにしたいと思います。
こんな状態で朝の4時までやってました。
参加された方、お疲れ様でした。また、いつも、場所を提供してくださる小林住職に感謝します。
2003/01/18 田村