超三V1アンプ 2種の解説と試聴

by 宇多さん


試聴会の前半は、今回の試聴会のメイン、宇多さんによる超三V1アンプ2種の解説と試聴でした。

アンプのデモに先立って超三V1の原理がざっと説明されました。

デモ中の宇多さん
メインスピーカーはDiatone DS-800ZX。CDの解説中かな?

まず、ざっとリファレンス用の一般的な市販トランジスタアンプを鳴らし、その後超三アンプ2台のデモとなりました。

開会前のテスト中の各アンプ

左前:CDP(下)、リファレンス用の市販トランジスタアンプ(中)、ボリュームボックス(上)。
右前:EL509/6JS6C 準超三V1アンプ。


再生するCDは、宇多さんの十八番のラリー・カールトンのギターやフュージョン系が多く、いつもの調子だなぁと思って聴いてました。
CD持参で試聴にいらしているみなさんのリクエストにも応じ、来場いただいたみなさんとコミュニケーションをとりながらの余裕のプレゼンでした。レーベル・録音についてのウンチクも炸裂!

EL34パラシングル超三V1アンプ

「ありゃ、音が出ないぞ?」と思ったら、B電源SWが入ってなかったりしてなかなか和やかなデモでしたなぁ。

多くの会場で超三V1のデモをしてパワー的な不十分を感じて製作したというEL34パラ。
元来、超三V1はパワー的には不利な部分が多く、また宇多さんの設計も通常かなり余裕を残す形になっているのですが、広い会場・低能率のスピーカーという悪条件のなか、十分な音量で宇多サウンドを響かせていました。

EL509/6JS6C 準超三V1アンプ

この画像ではEL509が挿してあります。6JS6Cに切り替えるには、空いている緑のソケットに6JS6Cを挿し、EL509を抜きます。
右後ろの黒いシャーシは、バックアップ用の
KT88超三V1、その後ろはEL34パラシングル用に使われたユニバーサル電源装置。

EL509/6JS6Cアンプでは、当初EL509で、途中から6JS6Cに切り替えてのデモとなりました。水平出力管はオーディオではOTL以外の用途ではあまり人気がありませんが、6JS6Cあたりは真空管の黄金時代のハイレベルな工業製品とのことです。オーディオでも積極的に使って行きたいものですね。

2台の超三V1アンプの音は、聴き慣れたいつもの超三V1の音そのものでした。試聴会の後でも、「うちの超三と同じ音がして安心した」というような感想がいくつか寄せられていました。私も、宇多さんの超三V1をもらって持っているし、妙法寺の大会などでも聴いているので、「あー、いつもの音だなー。」とか思いながら聴いていました。

最後に、今回の試聴会の全アンプで共通して再生する村治香織Tango en Skaiで締めくくり〜と思ったら少し時間が余っちゃったりしました。(笑)

デモ中の宇多さん

「さーてアンプも暖まってきたし・・・。」と、徐々に絶好調になりつつあります。

CDのリクエストに応じる宇多さん

「フルオーケストラと男声Voはダメ!」とか言って因縁つけてるのでしょうか。(ウソ)
ジャズ系のCDの再生リクエストに応じているところだと思いました。

休憩時間に質問に答える宇多さん

第1部終了後、休憩時間に質問に答えているところ。うーん、何を話してるのだろう・・・。

超三V1はシンプルな回路ですが、良く鳴ります。超三V1を実際に聴いたことない人は、回路図を見ながら「超三おそるべし」とか思った人も多かったのではないでしょうか。中高域のトーンといい前に出てくる低域といい、説得力のある音は他のアンプではまねのできない所と思います。





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