新しい冶具を作って実験を続けました。新冶具では、入力信号がゆすられて正しい測定ができていない可能性を考えて、入力部にバッファを入れています。ですが測定結果は前回と同じでした。TP2には、125Hz100mV入力で5mV、18KHz100mV入力で10mVの電圧が発生。原因はICの位相特性と判明しました。TDA2030のfcは数百Hz、fcにおける位相は45度あります。ICにNFBを施すと位相差を0にしようとしますが、125Hzにおいても0にはなっていませんでした。この位相差の分がTP2に出力として現れたようです。抵抗は高精度金皮を使用していますが、誤差は30ppmはないと思います。また、石田さんの言われるように18KHzは理論値に近いですが、125Hzの場合は理論値とかけ離れています。こちらを問題にしたいと思います。そして、もし上記検討結果が正しいとするならば、次世代アンプには高fcのIC、たとえば大橋さんが得意とされるTHS6012のようなものか、高fcのオペアンプ(たとえばLT1364)+出力段で作るしかないと考えています。MITアンプが復活するかもしれませ。
まえに作ったTHS6012SベースのMITアンプはヘッドホン用でしたので、大きな音が出ず真価は良くわかりませんでした。弟(TI)のアドバイスも入れ電源を強化して作り直して見ようかと思っています。石はもう一つありますが、細かい半田付けがそろそろ限界で、このままBW140MhzのADSLラインドライバは宝の持ち腐れかも。
石田氏の指摘に従い、抵抗をコンマ3桁まで合わせこみました。すると125Hzの値がほぼ0になりノイズを観察している感じになりました。これでオペアンプの測定を行ったところ、一部のオペアンプでノイズが出力信号により変調されているものも存在したので、低域での位相ずれの大きなオペアンプも存在することが確認できました。いずれにしても、125Hzの値測定結果は私の誤りです。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。