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無題
海苔好き
2016/07/22,23:16 No.326
桃電様
初めまして。 >問題はステレオ感に全く乏しく、上り下りの列車の移動感がよくわからず、まずはマイクの配置、角度とマイクL/Oについて再検討する必要があることを痛感しました。
お使いのマイクは無指向性ですか? そうであるならば、AB方式、マイクロホンを平行にし、マイクカプセル間の幅は 40〜60cmの間で調整してください。
音源が近い場合40cm、音源が遠くになるにしたがって幅を広くします。
これはオーケストラ録音角と言いまして、 40cmの場合左右160度以上(正面から±80度)、60cmだと90度近く(正面から±45度)となります。 このオーケストラ録音角の内部に音源がある場合は、左右に移動した場合は、SPなどの再生は左右に移動します。
しかしオーケストラ録音角から離れた左右の音源は、SPの片側チャンネルに張り付いたようになり、音源は動きません。マイク間距離を広げすぎるとセッティングになると中央の音像が巨大化し、ヴォーカルなら、巨大口になり、左右の音源は、再生するとギュッと詰まった聞こえ方になります。 さらにマイクカプセル間の距離を広げると中央の音源の音像は左右に分散し、俗にいう、中抜け状態になります。 そして、左右のSPは個別になっている状態になるのです。
AB方式は位相のみで音像定位をさせるので広がり感は素晴らしいのですが、 真ん中の音像が大きくなりやすいので、右から左へと音源が動く場合、 右から音源が来ているなあと思ったら、 いきなり中央から音源がすり抜けて、左へ去っていくという聞こえ方になりやすい。これは角度ひずみといいます。
単一指向性のペアマイクセッティングはいろいろありますが、 この角度ひずみが一番小さいのはNOSという方式です。 マイクカプセル間の距離は30cm,カプセル同士の角度は90度の場合です。
この方式は少々オーケストラ録音角が狭いので遠方の音源に適しているかもしれません。 もう少しオーケストラ録音角を広めにしたいと思うならば、ORTF方式。 17cm、110度のセッティングでします。
頭に入れてもらいたいのは、 単一指向性の場合、音源が左右に広いオーケストラの場合は、 マイク間の距離を小さくする、マイク同士の角度を小さくするとオーケストラ録音角は広くなります。広くすると下手したらモノラルに近くなります。
私の場合単一指向性で収録する場合、 マイク間距離は20cmにして50〜80度の間でオーケストラ録音角を調整して臨場感と音像定位の確かさを調整しています。
左右の音像移動を重視するならば、オペラなどはMS方式でしますが、臨場感が薄れます。 ただし、このオーケストラ録音角はホール内の設備では、マイクに手を付けずに、 手元のボリュームでちょうせいできます。サンケンがよく使われますが、 ポータブルで屋外で使う機種はほとんどないですね。 ZOOM社はあったと思いますが、取り付けられる録音機が限定されます。
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