トランスのZパラメータ解析から1次側同調周波数により、Hi/LOインピーダンスアンテナコイルが設定される。ラジオの前期はLoインピーダンス型が、後期ではHiインピーダンス形が使用された。1m程度のビニール線アンテナでAMバンド内昇圧比が一定であるHiインピーダンス型の方が優れているとされた。
ラジオと言うものは通信機型受信機と違って、いささか面倒なものとなっている。通信機のほうがより高度な設計かと思いきや、ラジオの方が難しい点もある。その一つが、アンテナ入力結合回路である。ラジオの場合、アンテナはユーザにより不特定なアンテナが接続される。そのためアンテナインピーダンスは不確定なものとなる。解析によれば、図の共振周波数はLC並列共振回の解析でできると思いきや、実はLC直列共振回路とみなして行われる。