エレキットのAM/FM DSP ラジオ [ TK-739 ]を作りました。素組みだと基板むき出しで、電池ボックスを足代わりにして直立させる構造です。(写真一番下参照)よく考えられた構造ですが、なんとなく頼りないのも否めませんので、ケースに収めてみました。キット自体は、DSPを使った回路で、大変シンプルです。部品点数は二十数個程度で、難易度はかなり低めです。面実装のICはすでに取り付け済みで、自分で半田付けする部品については特に小さな部品は無く、初めて半田付けする人でも安易に組めるキットだと思いました。製作は経験者なら一時間もかからず出来ると思いますが、作った、鳴った!ではちょっと物足りなかったので、今回はケースに収めてみました。買い足した部品はケース:蝶プラ工業 クリアーケース デスコ BR-3f(フタ付)SPガード:6cmファンガード同調用VR:ヘリカルポテンショメーター 50kΩ 及び バーニヤダイアル Suntan製その他、ボリウム(50kΩAカーブ)、スイッチ、スペーサー(30mm・10mm)といったところでしょうか。ケースに入れてみて感じたのが、使いやすさも向上し、音質も大幅に改善されました。特に音質は、キット素組みでは小さな基板に直接スピーカを固定するのみなので、どうしても音の回りこみによる音質劣化が否めません。今回採用したプラケースは肉厚で強度も十分なので、ケーシングすることによる音質向上は絶大でした。使いやすさについては、キット素組みではちょっとした刺激で転倒してしまい、またスイッチやつまみも小さく使いづらかったのですが、このあたりの利便性が大幅に向上したと思います。同調用VRは、キットでは普通の300°回転のVRでしたが同調範囲が狭く使いづらかったので、ちょっと高価ですが10回転のポテンショメーターと専用バーニアダイヤルにしてみました。これは同調が格段にしやすくなり、選局の目安もつけやすくて大正解でした。ラジオとしての性能については申し分ないです。モノラルですが雑音もなく、55mmのダイナミックSPの音質も長時間聴くにはいい塩梅です。消費電力はメーカーHPの記載によると30mA前後程度のようで、単三電池2本で手軽につかえるコンパクトな製品です。DSPラジオってすごいですね。作りやすさ、実用性、発展性を勘案するに、電子工作の入門にはぴったりの素材だと思いました。