珍球・駄球を活かそう

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なぜ珍球・駄球?

 世の中、銘球と駄球があるようです。 高価な球が必ず銘球で、また安価な球が必ず駄球かというと、そうでもないようです。 また人気のある球が銘球で、そうではないものが駄球、と決まっている訳でもありません。 出回った数が少ないと珍球に当てはまるかもしれません。
 設計・開発され、製品化された球は、とにかく動作し、実用に耐えます。 しかし、安価で人気のない球は、とかく疎外されがちです。 それは製作記事がないか、極めて少ないので、取り敢えずコピーしてみるか、と考えても直ちには手がつかないからでしょうか。
 そこから先は、料理法をマスターしょうとするか、しないかで大きな開きが生じます。

料理は簡単

 規格表に記載があれば、料理法はさほどむずかしいものではありません。 動作例があればでき上がりの状態を教えて呉れているのと同義です。 オームの法則さえ判れば、無信号時にて動作例の状態を再現するのは容易なことです。
 その後で負荷を課し、信号を加えて、動作がどのようになるか耳で聴き、動作状態を計測し、負荷や動作点を調整すれば一応オシマイです。 ただし動作例がない場合は、指示されている値の範囲内に納め、タテとヨコの最適化を模索しなければなりませんが。 うまく動作しなければ原因を追及します。 同じ球があれば比較します。 なければ友達から借りて比較します。
 やって見る気さえあれば、この過程には何も難しい問題はありません。

活用して始め価値がある

 切手のコレクション見たいに、銘球と駄球とりまぜて色々な球を、色々なメーカーの球を、シコタマ買い込んで、在庫管理して、リストを作り、それを眺めてはニタニタするのも一つの楽しみ方でしょう。
 文化遺産としてタイムカプセルに入れて後世に伝えるのなら、それも意義があります。 しかし、使う予定もなく単に死蔵し、そのまま持ち主があの世に渡ってしまえば、粗大ゴミになってしまう可能性が十分あります。
 料理法を適用して動作させれば、球は活かされ、もっと楽しめるのです。

1999/11/10 宇多

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